2026.06.30 (老犬ケア)
犬のお口のケアはできていますか ~老犬の歯周病と予防の大切さ~
人にとってお口の健康が大切であるように、犬にとっても歯や口の状態は健康に大きく関わります。
とくに老犬になると、歯周病のリスクが高まり、全身の健康にも影響を及ぼすことがあります。
今回は、老犬における歯周病の症状や予防の考え方についてご紹介します。
■ 歯周病とはどんな病気か
歯周病は、歯に付着した歯垢(プラーク)や歯石に含まれる細菌によって、歯ぐきや歯を支える組織に炎症が起こる病気です。
初期の段階では
・口臭が強くなる
・歯ぐきが赤く腫れる
・歯ぐきから出血する
といった症状が見られます。
しかし進行すると
・歯がぐらつく、抜ける
・膿が出る
・食事を嫌がる
・顔が腫れる
といった状態になることもあります。
さらに、歯周病が重度まで進行すると、歯の根元の感染が広がり、溜まった膿が皮膚を突き破って外に出てしまうケースもあります。
細菌が血流に乗って全身に影響を及ぼし
・心臓病
・腎臓病
などにつながる可能性もあるとされています。
■ 老犬で注意したいポイント
老犬になると
・唾液の分泌低下
・免疫力の低下
・歯石の蓄積
などにより、歯周病が進行しやすくなります。
また、痛みをうまく表現できないため、症状に気づいたときにはすでに進行しているケースも少なくありません。
■ 歯周病は「なってからでは遅い」
歯周病は一度進行してしまうと、完全に元の状態に戻すことは難しいとされています。
動物病院での治療としては
・歯石除去(スケーリング)
・抜歯
などが行われますが、全身麻酔が必要になることが多く、老犬にとっては大きな負担になる場合もあります。
そのため、歯周病は「治すもの」ではなく、「予防するもの」として考えることが大切です。
■ 日常でできる予防とケア
歯周病予防の基本は、歯垢をためないことです。
日常でできる予防には以下のケアが効果的です。
・歯みがき(最も効果的)
・デンタルガムの活用
・歯みがきシートやスプレー
・定期的な口腔チェック
とくに歯みがきは、難しく感じることもありますが、できる範囲で少しずつ習慣化していくことが大切です。
いきなり完璧を目指すのではなく
・口周りに触れることに慣らす
・ガーゼで拭くところから始める
など、段階的に慣らしていきましょう。
■ 見逃さないためのサイン
以下のような変化が見られた場合は、早めに動物病院で相談しましょう。
・口臭が急に強くなった
・食べ方が変わった(片側だけで噛むなど)
・硬いものを嫌がる
・よだれが増えた
こうしたサインは、歯周病の進行だけでなく、口腔内の異常を知らせる重要なサインでもあります。
■ お口の健康は「食べる力」を守ること
犬にとって「食べること」は、生きるうえでとても大切な行動です。
歯や口の状態が悪くなると
・食事量の低下
・栄養不足
・体力の低下
といった悪循環につながることもあります。
特に老犬にとっては、食べられることそのものが生活の質に直結します。
お口のケアは、つい後回しになりがちなケアのひとつです。
お口廻りを触られるのを嫌がる愛犬の場合、飼い主もお口のケアがおっくうになりがちです。
しかし、毎日の小さな積み重ねが、将来の大きな負担を防ぐことにつながります。
これから先も、愛犬がしっかりと食べ、穏やかに過ごしていくために、今できることから、お口のケアを見直してみませんか。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
そのため、無理にケアを続けるのではなく、愛犬の状態に合わせて負担を軽減できるアイテムを取り入れることも大切です。
デンタルガムや歯みがきシート、飲み水に混ぜるタイプのケア用品など、日常の中で取り入れやすいグッズを活用することで、無理なく口腔ケアを続けることにつながります。
► 老犬のデンタルケアグッズを確認する
また、ケア方法や習慣を見直すことで、より効果的にお口の健康を守ることができます。
► 老犬のデンタルケア方法・工夫について詳しく見る
さらに、歯や口の状態は「食べる力」にも大きく関わります。
歯周病が進行すると、痛みや違和感から食事量が減ったり、うまく食べられなくなることもあるため、食事の内容や与え方を見直すことも重要です。
食事をサポートするグッズだけでなく、流動食ややわらかいフードなどを取り入れることで、無理なく栄養を摂れる環境を整えることができます。
► 老犬の食事介護用品・やわらかいフードを確認する
日々の工夫や介助方法を知っておくことで、愛犬の状態に合わせた食事ケアがしやすくなります。
► 老犬の食事介護の方法・工夫について詳しく見る
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