「老犬の花粉症はいつから? 初期症状と対策を解説」。【老犬ケア】

2026.02.28 (老犬ケア)

老犬の花粉症はいつから? 初期症状と対策を解説

春の足音が聞こえ始め、暖かな日差しが増える一方で、多くの飼い主さんを悩ませるのが花粉の飛散です。

実は、いわゆる花粉症に苦しむのは人間だけではありません。特に免疫力や皮膚のバリア機能が低下しがちな老犬にとっても、花粉は無視できない健康リスクとなります。

「最近よく体を痒がっているけれど、年のせいかな?」
「目が少し赤いのは、逆さまつげのせい?」

その症状、もしかしたら2月から飛び始めるスギ花粉が原因かもしれません。

今回は、老犬の花粉症が始まる時期や、見逃しやすい初期症状、そして飼い主さんができるホームケアについて詳しく解説します。

■ 老犬の花粉症はいつから始まる?

日本における花粉症の代表格であるスギ花粉は、例年2月中旬頃から本格的に飛散します。地域によっては2月初旬から飛散が観測されることもあります。
老犬は若齢犬に比べ、環境の変化に対する適応能力が低下していきます。そのため、花粉が飛び始めたばかりの微量な段階では症状が目立たないものの、花粉量が増える2月中旬から末にかけて、蓄積されたダメージが一気に症状として現れることもあります。

また、3月下旬頃からはヒノキ花粉も加わり、症状が長期化・重症化する懸念があります。飼い主さんは、本格的な春が来る一歩手前を対策開始のサインと捉えておきましょう。
また、花粉症はスギやヒノキに限らず発症する可能性があるため、老犬の場合は年間通じて観察しておくと安心です。

■ チェックリスト:老犬に見られる花粉症の初期症状

犬の花粉症は、人間のようにくしゃみ・鼻水が主症状とは限りません。特に老犬の場合、皮膚症状として現れることが多いのが特徴です。以下の症状に心当たりがないか、チェックしてみてください。

1. 皮膚の痒み・赤み(特に顔周りや足先)
老犬が執拗に顔を前足でこすったり、床に顔をこすりつけたりしていませんか。花粉が付着しやすい目の周り、口の周り、耳の付け根などは特に痒みが出やすいポイントです。
また、散歩後に足の指の間を執拗に舐めている場合も、付着した花粉による炎症の可能性があります。

2. 目の充血・涙やけ
「最近、涙の量が増えた」と感じたら要注意です。花粉が目に入ることで結膜炎を起こし、涙が増えたり、目の周りが赤く腫れたりすることがあります。
老犬はドライアイ気味の場合も多いため、花粉による刺激をより強く受けやすいのです。

3. 足裏や指間の腫れ
犬は地面に落ちた花粉を足裏で直接踏みしめるため、指の間に花粉が入り込むと強い炎症(指間炎)を引き起こすことがあります。老犬は肉球の皮膚も硬くなったり薄くなったりしているため注意が必要です。

4. 外耳炎の悪化
アレルギー体質の老犬は、花粉の時期に耳の汚れや臭いが強くなることがあります。耳を頻繁に振る、足で耳の後ろを掻くといった動作が増えたら、花粉症による外耳炎を疑いましょう。

■ なぜ老犬は花粉症に注意が必要なのか

「若い頃は何ともなかったのに、老犬になってから急に痒がるようになった」というケースは少なくありません。そこには老犬特有の理由があります。

• 免疫バランスの変化
加齢に伴い免疫システムが変化し外部からの刺激に対して過剰に反応しやすくなる一方で、有害なものを排除する本来の力は低下しがちです。そのため、一度アレルギー症状が出ると長引きやすい傾向にあります。

• 皮膚バリア機能の低下
老犬の皮膚は水分保持能力が低下し、乾燥しがちです。健康な皮膚であれば防げる花粉も、乾燥してバリアが壊れた皮膚には容易に侵入してしまいます。これが、老犬に皮膚トラブルが多い大きな理由です。

■ 今から始めたい!飼い主さんにできる5つの対策

愛犬を花粉から守るため、今日から実践できる対策をご紹介します。

1. 散歩時の「犬服」着用
物理的に花粉を遮るのが最も効果的です。ツルツルとした素材(ナイロン製など)の服を着せることで、被毛に花粉が絡まるのを防げます。帰宅時は玄関前で服を脱がせ、家の中に花粉を持ち込まないようにしましょう。

2. 帰宅後の「足裏・体拭き」
散歩から帰ったら、湿らせたタオルやペット用のウェットティッシュで全身を優しく拭きましょう。特に指の間・お腹周り・顔周りは念入りにしましょう。ブラッシングも有効ですが、乾いた状態で行うと花粉が舞い散るため、ブラッシングスプレー等を使用するのがおすすめです。

3. 室内の保湿と清浄
空気が乾燥すると皮膚のバリア機能がさらに低下します。加湿器を活用し、湿度を50〜60%程度に保つのが理想的です。また、空気清浄機を稼働させ、床に落ちた花粉をこまめに水拭きしましょう。

4. 散歩の時間帯を工夫する
花粉の飛散量は、気温が上がる昼前後と、夕方に多い傾向があります。可能であれば、飛散量の少ない早朝や日没後に散歩を済ませるのがベストです。

5. シャンプー頻度の調整
皮膚に付着した花粉を洗い流すのは良いことですが、老犬にとって頻繁なシャンプーは体力の消耗や皮膚の乾燥を招きます。低刺激のアレルギー用シャンプーを使用し、ぬるま湯で優しく洗う、あるいは部分洗いにするなど、愛犬の体力に合わせたケアを心がけてください。

■ 早期発見が老犬の健康を守る鍵

早いところでは2月上旬から既に始まっているといわれている花粉症。老犬にとっての痒みや不快感は、想像以上に大きなストレスとなり、食欲低下や睡眠不足を招くこともあります。
飼い主さんが「老化現象かな?」と見過ごさず、小さな変化に気づくことで、愛犬の生活の質は劇的に改善します。

もし、愛犬が執拗に体を痒がったり、目が赤くなっていたりする場合は、自己判断で市販薬などを使わず、早めにかかりつけの獣医師さんに相談してください。抗ヒスタミン薬や点眼薬、最近では老犬でも使いやすい副作用が比較的少ないアレルギー薬など、選択肢は複数あります。
春という穏やかな季節を、愛犬が快適に過ごせるよう、早めの対策を心がけていきましょう。

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(医療監修:獣医師 先崎直子

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