2026.05.10 (老犬ケア)
気温が上がりはじめる5月に気をつけたい ~老犬のための熱中症対策~
5月に入り、日中は気温が高くなる日も増えてきました。
まだ夏本番ではないものの、この時期から熱中症のリスクは少しずつ高まっていきます。「まだ大丈夫」と思っている時期こそ、注意が必要なタイミングでもあります。
とくに年齢を重ねた愛犬は、体温調節の力が弱くなっているため、早めの対策が大切です。
今回は、老犬のための熱中症対策について、この時期から気をつけたいポイントをご紹介します。
■ 犬はもともと暑さが苦手な動物
犬は人のように汗をかいて体温を下げることができず、主に呼吸(パンティング)によって体温調節を行っています。そのため、高温の環境では体温が下がりにくく、熱が体にこもりやすい特徴があります。
寒い地域を原産とするシベリアンハスキー、アラスカンマラミュート、サモエドなどの犬種は被毛が厚く、熱がこもりやすいため、気温がそれほど高くない日でも体に負担がかかることもあり、特に注意が必要です。
また、短頭種(フレンチブルドッグ、パグなど)も、呼吸による体温調節が苦手なため、熱中症のリスクが高いとされています。
■ 地面の熱にも注意する
犬は人よりも地面に近い位置で生活しているため、アスファルトの照り返しの影響を強く受けます。
気温がそれほど高くなくても、日差しが強い日には地面の温度は想像以上に上がっていることがあります。
散歩の前には、手のひらで地面を触って温度を確認するなど、愛犬の目線で環境を確認することが大切です。
■ 散歩の時間帯を見直す
日中の散歩は、気温や地面の温度が上がりやすく、熱中症のリスクが高まります。散歩は、できるだけ早朝や日没後など、気温が落ち着いた時間帯を選びましょう。
また、老犬の場合は無理に長時間歩かせず、短時間でも外の空気を感じられるような散歩でも十分です。
■ 室内でも油断しない
室内で過ごしている場合でも、熱中症のリスクはゼロではありません。
とくに日当たりの良い部屋や、風通しの悪い環境では、室温が急激に上がることがあります。エアコンや扇風機を適切に使い、室温を一定に保つようにしましょう。
また、飼い主が外出している間も、空調を止めないことが大切です。「短時間だから大丈夫」と思わず、常に愛犬の安全を優先した環境づくりを心がけましょう。
近年は、ゲリラ豪雨や落雷などによる停電への対策も必要です。
停電が起きると、エアコンが停止し、室内の温度が一気に上がる可能性があります。また、一時的な停電で再び電気が通っても、機種によっては自動でエアコンが再稼働しないこともあります。
そのため、
・停電時の対策をあらかじめ考えておく
・再通電時に自動で運転が再開するか確認しておく
・外出先から操作できる機種の導入を検討する
といった備えがあると安心です。
■ 水分補給と休息を意識する
暑さ対策として、水分補給も欠かせません。いつでも新鮮な水が飲めるようにし、こまめに様子を確認しましょう。
また、暑い日は無理に活動させず、涼しい場所でゆっくり過ごす時間を大切にすることも重要です。
■ こんなサインに注意
・呼吸が荒い
・よだれが増える
・ぐったりしている
・食欲がない
上記のような状態は熱中症の初期症状の可能性があります。
こうした様子に気づいたら、すぐに涼しい場所へ移動し、体を冷やすなどの対応を行いましょう。
症状が改善しない場合は、早めに動物病院を受診することが大切です。
■ 早めの時期から対策を
年齢を重ねた愛犬にとって、暑さは大きな負担になります。
これまでと同じように過ごすのではなく、その子の体調や様子に合わせて、無理のない生活を心がけましょう。
少し早めの対策が、愛犬の体を守ることにつながります。
気温が上がりはじめるこの時期から、対策を取り入れていきましょう。
だんだんと季節が前倒しになってきているように感じます。暑さ対策を早めに始めることで、愛犬も飼い主さんも体調を崩すことなく、この時期を過ごせるとよいですね。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
ご自宅での温度管理が難しい場合や、外出中の環境が心配な場合には、無理をせず別の選択肢を検討することも大切です。とくに高齢犬の場合、短時間の温度変化でも体調に影響が出ることがあります。
老犬ケア相談デスクにも、夏場の過ごし方や留守番中の環境についてのご相談が多く寄せられています。状況に応じて、老犬ホームの一時利用などを検討してみるのもひとつの方法です。
► 全国の老犬ホーム情報はこちら
自宅でできる暑さ対策も取り入れてみましょう
日常の中でできる暑さ対策として、専用のグッズを活用することで、愛犬の負担をやわらげることができます。生活環境に合わせて、無理のない形で取り入れてみましょう。
► 暑さ対策グッズのご紹介はこちら
関連のあるコラムを見る
最新のコラムを見る
介護のノウハウを知る
介護用品を調べる
- 介護のノウハウを知る
PR