「老犬の分離不安とは?考えられる原因と対策」。【老犬ケア】

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老犬の分離不安とは?考えられる原因と対策

2022.07.15 (老犬ケア)

窓の外を眺める老犬「留守番中にトイレの失敗が続く」「留守番中に物を壊した」
以前は問題なく留守番ができていたのに、老犬になりお留守番中のトラブルが増えたと感じたら、それは「分離不安」の症状かもしれません。

分離不安とは、飼い主さんがいないことに極度の不安を感じる心の病気のひとつで、不安からさまざまな問題行動を起こすことがあります。
今回は、老犬に多い分離不安について、原因や対策を解説します。

■ 分離不安の症状とは?

分離不安とは、単なる甘えやわがままとは違い、飼い主さんから離れることに強いストレスを感じてしまう心の病気です。
分離不安になると留守番中に次のような行動がみられるようになります。

・部屋を散らかしたり物を壊す。
・トイレの失敗をする。
・下痢や嘔吐などの体調不良を引き起こす。
・自分の手足を噛むなどの自傷行為をする。
・吠え続ける。
・飼い主さんが帰宅した時、尿を漏らす。

留守番中にこれらの症状がみられたら、動物病院に相談し、適切な対応が必要になります。病気や認知症が原因のこともあるため、日頃から体調をチェックしましょう。

■ 分離不安の原因は?

分離不安になる原因として、考えられるものをいくつかご紹介します。

【生活環境の変化】
犬にとって環境の変化は大きなストレスです。引っ越し、お留守番が増える、家族構成の変化などがストレスになります。
老犬になると不安や寂しさを感じやすくなりますが、そこに生活環境の変化が加わると分離不安を引き起こすきっかけとなることがあります。

【留守番中の嫌な経験】
留守番中の嫌な経験が、分離不安を引き起こすきっかけとなることがあります。
地震や雷、花火など怖い思いをしたり体調不良を起こしたりすると、お留守番のイメージが悪くなってしまいます。

■ 分離不安への適切な対応

では、愛犬に分離不安の症状がみられたら、どのような対応をとればよいのでしょうか?飼い主さんが心掛けてあげるとよい対処法についてご紹介します。

【怒らない】
留守中に物を壊したりトイレの失敗が続いたりすると、飼い主さんの負担も大きいかと思います。
しかし、怒ることはお留守番のイメージをさらに悪化させるため逆効果になると言われています。できるだけ普段通りに接するように心がけましょう。

【留守番中の怪我を予防する】
老犬になって視力が低下したり足の筋力が低下したりすると、物にぶつかりやすくなります。痛い思いをしてお留守番のイメージを悪くさせないよう、通り道の障害物や不安定な場所にあるものはどかしておきましょう。
家具の角や椅子の脚は緩衝材などで覆うと安心です。

【リラックスできる環境を作る】
家の中で愛犬のお気に入りの場所をつくっておくのがおすすめです。飼い主さんがいなくても安心して過ごせる場所があることで、心が安定します。
また、普段テレビをつけているお家では、飼い主さんが不在のときもテレビをつけておくとよいでしょう。

【留守番中にカメラを設置する】
分離不安は飼い主さんが不在のときに症状が出るため、飼い主さんが気づけないこともあります。スマートフォンなどを利用して離れた場所から見守ることができると飼い主さんも安心できるでしょう。怪我や体調不良を起こしたときにも素早く対処できます。

◾ まとめ

老犬になると、若い頃と比べて不安を感じやすく、お留守番を嫌がる犬も少なくありません。愛犬の不安な気持ちを受け止め、お留守番の際は愛犬が嫌な思いをしないように環境を整えてあげましょう。
分離不安は早めに気づいてケアしてあげることが大切です。放置すると悪化することもあるため、症状がみられた場合は一度かかりつけの動物病院に相談することをおすすめします。

(医療監修:獣医師 先崎直子

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