2026.10.28 (老犬ケア)
2026年猫種ランキングから考える ~これから猫を迎える前に大切にしたいこと~
2026年の猫種ランキング(アニコム損保)が発表されました。
スコティッシュ・フォールドやマンチカン、ラグドールなど、人気の猫種が上位に並び、猫との暮らしに興味を持つ方も増えているのではないでしょうか。
ペットフード協会の調査では、2014年に犬と猫の飼育頭数が入れ替わり、その後は猫の飼育頭数が犬を上回る状況が続いています。
核家族化や共働き世帯の増加など、現代のライフスタイルの変化により、比較的手がかからないとされる猫の人気が高まっているともいわれています。
猫は犬に比べて自由な時間が多く、日中の留守番もしやすいことから、迎えやすいと感じる方も多いかもしれません。
しかし、猫との暮らしは10年、15年、そしてそれ以上続くこともあります。
ランキングをきっかけに、その先の暮らしまで考えてみることも大切です。
■ 人気猫種それぞれの特徴
今回のランキング上位には、次のような猫種が並びました。
スコティッシュ・フォールド
耳が折れた特徴的な見た目と、穏やかな性格で人気があります。
一方で、骨や関節に関する疾患に注意が必要とされています。
混血猫(ミックス)
異なる猫種や雑種同士から生まれた猫で、個体ごとの個性が大きいのが特徴です。特定の猫種のような決まった性質はありませんが、その分、それぞれに違った魅力があります。
また、比較的丈夫といわれることもありますが、個体差が大きいため、その子の性格や体質に合わせたケアが大切です。
混血猫が上位に入っていることからも、見た目や血統だけではない「相性」や「暮らしやすさ」を重視する方が増えていることがうかがえます。
マンチカン
短い足と愛らしい動きが特徴です。
活発な性格の子も多く、生活環境に合わせた運動管理が必要です。
ラグドール
おとなしく人懐っこい性格で、抱っこを好む傾向があります。
被毛が長く、日々のケアも重要になります。
サイベリアン・ノルウェージャン・フォレストキャット
寒い地域を原産とするため、被毛が厚く、暑さ対策が必要になります。
このように、個体差はありますが、猫種ごとに性格や体質、注意するべき点があります。
見た目の印象だけでなく、その子の特性に合った環境を用意できるかを考えることが大切です。
■ 15年、20年先を見据えて迎える
近年、猫の平均寿命は大きく伸びています。
アニコム損保「家庭どうぶつ白書2025」によると、猫の平均寿命は14.5歳とされています。さらに、老犬ケア相談デスクには、20歳を超える老猫に関するご相談も多く寄せられています。
医療の進歩や室内飼育の普及、飼い主さんの手厚いケアにより、猫はより長く生きる時代になりました。
だからこそ、猫を迎えるということは、10年、15年、そして20年先まで見据えて暮らしを考えるということでもあります。
年齢を重ねたときの変化や、そのときの自分の生活環境も含めて想像しておくことが大切です。
■ 老猫との暮らしと健康管理
猫も年齢を重ねると、体や行動にさまざまな変化が現れます。
・運動量の低下
・腎臓病などの慢性疾患
・食欲の変化
・認知機能の低下
これらの変化に向き合いながら、穏やかな時間を過ごしていくには、若いうちからの健康管理が重要です。
・定期的な健康診断
・適切な食事管理
・ストレスの少ない環境づくり
こうした日々の積み重ねが、長く安心して暮らせる時間につながります。
猫は体調の変化を隠しやすい動物でもあるため、小さな変化に気づける環境を整えておくことも大切です。
■ 多頭飼育は慎重に考える
猫は犬に比べて手がかからないと感じられることも多く、複数頭数を迎え入れられる人が多い傾向にあります。
老犬ケア相談デスクに寄せられるご相談でも、猫のほうが多頭飼育されているケースが多く見られます。
しかし、頭数が増えることで、管理の難しさや負担も大きくなります。
・猫同士の相性
・トイレや食事管理の負担
・医療費の増加
さらに、飼い主に体調不良や入院など、万が一のことがあった場合、代わりに世話をしてくれる人を見つけることが難しいケースもあります。
また、老猫ホームなどのサービスは、ほとんどの施設で1頭ごとの料金設定となっているため、多頭になるほど費用の負担も大きくなります。
このような現実も踏まえながら、無理のない頭数での飼育を考えることが大切です。
■ 「かわいい」だけで決めないこと
見た目や人気だけでなく、生活環境や将来の変化も含めて考えること。
それが、後悔の少ない選択につながります。
本当に大切なのは、その子と長く穏やかに暮らし続けられるかどうかです。
これから迎える一匹との時間が、長く、やさしく続いていきますように。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
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