2025.12.13 (老犬ケア)
施設訪問記 ani TERRACE – アニテラス
三重県多気町に2021年にオープンした、日本最大級の商業リゾート「VISON」にある「アニテラス」を訪ね、施設長の水野さんにお話をうかがいました。
アニテラスは、老犬のお預かり、動物の保護活動、ペットホテル、ドッグランの運営までを手掛ける、愛犬、愛猫のための総合施設です。
老犬ホーム、ペットホテル、ドッグランの運営のほか、三重県・名古屋市・神戸市などの行政と連携した受け入れに加え、ブリーダーさんを引退した犬や猫のお迎えも行っています。
施設の合言葉は「入所前より健康に」。
できるだけストレスの少ない環境づくりと、毎日のていねいなケアを大切にしています。
ご家族のご事情で京都からやって来た17歳のトイ・プードルは、滞在するうちに表情がいきいきとして、食事もしっかり取れるようになったそうです。その変化を見て、飼い主さまにもたいへん喜んでいただけたとのことでした。
ケアの基本は「理由を探して、できることを少しずつ足す」ことと水野さんは語ります。
食事が進まない子は形を変えたり、とろみや水分量を調整したり、投薬や給餌の方法もその子に合わせて、無理のないように見直していきます。
獣医師を中心に“ストレスフリー”を考慮しながら、どこまで手助けするかを毎回ていねいに見極めています。
飼い主さまとのやり取りも大切にしており、定期的にLINEで写真や動画をお送りして様子をご報告。離れていても安心していただけるよう、心を配っています。
約3,000㎡ある敷地内には、広々としたドッグランを複数備え、建物は「老犬ホームや保護施設は暗い」という印象を覆す、光の入る明るい設計です。
老犬の長期お預かりだけでなく、VISONや伊勢方面へお出かけの際の一時預かり、ペット同伴が難しいホテルご利用時の預け先としても多く利用されています。
さらに、ペット保険事業を展開するアニコムグループの強みを生かし、保険で蓄積したデータをケアに役立てる取り組みも進めています。”根拠に基づいた介護”を目指しているそうです。
最後に、愛犬の介護でお悩みの皆さまへのメッセージをうかがうと、「最後まで自分で、と葛藤されて、疲れきってしまう方が本当に多いんです。どうか無理をなさらず、専門家に預けるという選択肢があることを知ってください。ご相談だけでも大歓迎です」と水野さん。
明るい空間とまじめなケア、そして確かな知恵で、犬や猫も、飼い主さまも、ふっと肩の力が抜ける場所——それがアニテラスだと感じました。
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