2026.04.26 (老犬ケア)
狂犬病予防接種の時期に考えたいこと ~老犬のワクチン接種と向き合うために~
春になると、狂犬病予防接種のお知らせが届く季節になります。
「そろそろ接種の時期だけど、今年はどうしよう」
このように迷われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
狂犬病予防接種は、法律で義務付けられている大切なもの。飼い主として守るべき責任のひとつでもあります。
混合ワクチンなどの接種は義務ではありませんが、愛犬自身を守るだけでなく、ほかの犬や周囲の環境を守るためにも大切な役割を持っています。
ただし、年齢を重ねた愛犬にとっては、これまでと同じように接種を受けることが負担になる場合もあり、注意が必要です。
今回は、老犬とワクチン接種について、改めて考えてみましょう。
■ 狂犬病予防接種は飼い主の義務
狂犬病予防接種は、日本では法律によって義務付けられています。
狂犬病は発症すると致死率がほぼ100%といわれており、人にも感染する非常に危険な病気です。
そのため、社会全体で予防していく必要があります。
接種は原則年に1回(4月から6月)と定められているため、毎年この時期に受ける必要があります。
ただし、体調によっては獣医師の判断で接種を延期したり、猶予したりする場合があります。
■ ワクチン接種が持つ役割
混合ワクチンは、感染症から愛犬を守るためのものです。
犬同士の接触や、散歩中の環境から感染する病気もあり、完全室内飼いであっても一定のリスクがあるため、接種が推奨されています。
また、ワクチン接種は、ほかの犬への感染を防ぐという意味でも重要です。
ドッグランやペットホテル、トリミングサロンなどは、ワクチン接種が利用条件となっていることが多く、老犬ホームなどの施設においても、利用時にワクチン接種が条件とされているところがほとんどです。
愛犬の体調だけでなく、将来的な預け先や利用環境を考えるうえでも、ワクチン接種はひとつの大切な判断材料となります。
■ 老犬にとってのワクチンの考え方
若いころは問題なく受けられていたワクチンでも、年齢を重ねると体への負担が大きくなることがあります。
・食欲があるか
・元気があるか
・下痢や嘔吐がないか
・持病の状態は安定しているか
これらの項目に少しでも不安がある場合は、無理をせず日程をずらすことも大切です。
■ 接種後の様子にも注意を
ワクチン接種後は、いつもと違う様子がないかをよく観察しましょう。
・元気がない
・食欲が落ちる
・顔が腫れる
・呼吸が荒くなる
こうした症状が見られた場合は、早めに動物病院へ相談することが大切です。
接種当日は安静に過ごし、激しい運動やシャンプーなどは控えましょう。
■ 獣医師と相談しながら決めることが大切
老犬の場合、ワクチン接種は「受けるか・受けないか」だけでなく、接種のタイミングや種類、回数についても検討が必要になることがあります。
愛犬の体調によって
・接種を延期する
・必要最低限の種類にする
・抗体検査を活用する
といった選択肢が考えられることもあります。
大切なのは、愛犬の状態に合わせて最適な判断をすることです。そのためにも、かかりつけの獣医師とよく相談しながら進めていきましょう。
なお、老犬や持病のある場合には、獣医師の判断により狂犬病予防接種を猶予し、その旨を記した証明書を役所に提出する手続きを行うことがあります。
無理に接種を行うのではなく、体調を最優先に考えた判断が大切です。
ワクチン接種は大切なものですが、すべての犬に同じ方法が最適とは限りません。年齢や体調、生活環境によって、最適な選択は変わってきます。
「義務だから」「毎年だから」とだけ考えるのではなく、その子にとって無理のない形を選ぶこと。それが、長く穏やかに過ごしていくためにつながります。
まずはかかりつけの獣医師に相談し、今の愛犬の体調に合わせた『オーダーメイドの健康管理』を一緒に考えてみませんか。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
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