「施設訪問記 MC Kofu」。【老犬ケア】

2026.01.14 (老犬ケア)

施設訪問記 MC Kofu

MC Kofu_猫カフェの様子山梨県甲府市にある老猫ホーム「MC Kofu(エムシー甲府)」を訪ね、店長の松本さんにお話をうかがいました。

MC Kofuは、横浜での猫カフェ運営を原点に、湯河原での旅館兼猫カフェ施設展開を経て誕生した、シニア猫のための静かな居場所です。
現在は横浜・湯河原・甲府の三拠点で運営されており、その中でも甲府は、老猫ホームと猫カフェを軸に据えた拠点として6年前にスタートしました。
その背景には、オーナーが以前から抱いてきた「子猫から成猫、老猫まで、あらゆる猫たちが一生を通して穏やかに、安全に過ごせる場所をつくりたい」という強い思いがあります。その思いを形にする拠点として誕生したのが、MC Kofuでした。

松本さんが甲府店に関わることになった背景には、ご自身の経験があります。
かつて腎不全を患った愛猫と長く向き合い、自宅で皮下点滴などのケアを続けてきた日々。
その時間があったからこそ、「高齢になった猫が、安心して過ごせる場所」を形にしたいという思いが、自然とこの場所につながっていったといいます。
家庭の事情で山梨へ移ることになった際、オーナーから「それなら甲府に拠点をつくろう」と声をかけられたことが、MC Kofu開設のきっかけです。

施設づくりは、決して派手な理想像から始まったわけではありません。
目の前の猫たちと向き合い、その時々に必要なことを一つずつ積み重ねてきた結果が、今のMC Kofuの姿です。
施設の場所に選んだ建物は、長い年月を経たものでしたが、松本さん自身が壁の塗装などを施し、猫のための空間に仕上げました。
猫たちの体に負担がかからない塗料を選び、動線や居場所も、無理なく過ごせることを第一に考えています。

MC Kofu_猫カフェの様子
老猫のお世話で特に大切にしているのは、日々の小さな変化に気づくことです。
食事量や水分摂取、トイレの様子は細かく記録し、少しでも違和感があれば、ウェットフードやおやつで水分を補うなど、その子に合わせた調整を行います。
食が進まない日には、流動食を少量ずつ与えながら、猫のペースに寄り添います。若い猫とは違い、思うようにいかない場面も多いですが、「食べてくれた」「落ち着いてくれた」という一つひとつの反応が、何よりの支えになっているそうです。

MC Kofu_猫カフェの様子
印象に残っている猫のエピソードとして、松本さんが語ってくれたのは、飼い主さんの入退院に合わせて定期的にお預かりしている高齢猫のお話でした。
はじめは環境の変化に戸惑い、少し距離を取る様子も見られたそうですが、数日たつと自ら甘えるようになり、利用を重ねるごとに新しい環境にも早く慣れていくようになったといいます。
送迎の際には飼い主さんのご自宅へ伺い、猫ちゃんたちとご家族の写真を見せていただきながら思い出話を交わす時間もあり、そうした関わり方もまた、MC Kofuならではの大切なひとときになっているそうです。

MC Kofu_老猫ホームの様子
横浜や湯河原では、猫カフェや宿泊施設という形で、人と猫が触れ合う時間を提供してきました。その経験があるからこそ、甲府では「預かる」だけで終わらない、暮らしに寄り添う老猫ホームを目指しています。預けるかどうか決めきれない段階でも、話を聞くことはできると松本さんはいいます。

「悩んでいる気持ちを、ひとりで抱え込まなくて大丈夫です。ここを知ってもらえたこと自体が、ひとつの選択肢だと思っています」

MC Kofuは、老猫と飼い主さんの時間が、少しでも穏やかに続いていくための場所です。大きなことはできなくても、その子の一日を丁寧に見つめること。その積み重ねが、ここには静かに息づいていました。

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