「犬の涙の理由は?考えられる病気も解説」。【老犬ケア】

老犬ケア

  • 老犬ホーム
  • 老犬介護ノウハウ
  • 老犬介護用品

犬の涙の理由は?考えられる病気も解説

2023.06.07 (老犬ケア)

涙目の老犬犬が涙を流しているのを見たことはありませんか?犬は人間のように悲しくて涙を流すということはないのですが、どのような理由があるのでしょうか。

今回は、犬が涙を流す理由と考えられる病気について解説します。

■ 涙を流す理由とは?

犬が涙を流すとき、どのような意味があるのでしょうか?

【目にゴミが入っている】
目にゴミが入るなどの刺激があると、生理現象として涙がたくさん出てきます。目にゴミが入っているのに気付いたら、目やにを取ったり犬用の目薬を使ったりして、ゴミが流れ出るのを促してあげましょう。

ただし、無理な刺激を与えると炎症を起こしてしまう可能性もあります。ゴミが取りにくい場合は無理をせず、動物病院で診てもらうことをおすすめします。
また、毛が長く伸びる犬種は、周りの毛が目にあたって涙が出ることもあります。目に入らないように毛を短く切ったり、結んだりすることで防ぐことができます。

【病気によるもの】
目や鼻の病気になると涙が多くなることがあります。

■ 涙が多くなる病気

老犬がかかりやすい、涙が多くなる病気をいくつか紹介します。

【角膜炎】
角膜に外傷性の刺激が加わることで起こる炎症です。ゴミなどの異物が入ることや自分でこする、物が当たるなど、目に傷がつくことで症状がでます。
角膜炎になると、白目が充血する、涙や目やにが増えるといった症状が現れます。

【結膜炎】
まぶたの裏側から白目の表面を覆っている結膜の炎症です。
病原体の感染のほか、砂・ほこりなどの異物、アレルギー、涙の減少が原因で発症することがあります。

【マイボーム腺炎】
まつげのつけ根付近にあるマイボーム腺が炎症を起こす病気です。まぶたの縁が赤く腫れあがってイボのようなできものができるのが特徴です。

【ぶどう膜炎】
目のぶどう膜に起こる炎症で、角膜の傷から波及することがあります。ぶどう膜炎が原因となり緑内障が起こることもあります。

【緑内障】
眼圧が上がることで、視神経や網膜に変化を起こして視力を失う恐れがある病気です。眼圧を下げることにより目の障害を抑えることができます。

眼球内には、眼房水(がんぼうすい)という液体で満ちています。常に生成と流出を繰り返し、一定の量を保っているので眼圧も一定に保たれていますが、眼房水が増えると眼圧が上昇します。

【鼻炎】
鼻炎によって鼻涙管が圧迫されることで、涙が溢れることがあります。
鼻炎は鼻の粘膜が炎症を起こしている状態のことです。鼻の粘膜が刺激を受けることにより、くしゃみ、鼻水などの症状がでます。
鼻水は、最初はサラサラとした形状ですが、ネバネバとした鼻水になったり、血液が混じったりすることもあります。

【鼻涙管閉塞】
先天的な疾患あるいは、結膜炎などが原因で、目から鼻へ涙を通す鼻涙管が閉塞したり狭くなったりすることがあります。
鼻涙管が詰まってしまうことで、涙が鼻へとうまく流れずに目から溢れるようになるのです。
気になる症状がみられたら、一度獣医師に相談してみましょう。

【腫瘍】
眼球や鼻腔などに腫瘍ができた場合も涙が出ることがあります。

◾ まとめ

犬の涙の原因には、目の病気が潜んでいる可能性があります。涙以外に、充血、目やに、目を開けづらそうにする、など目を気にする様子がないかチェックしましょう。
犬は目に違和感があると、床にこすりつけたり、足でひっかいたりします。刺激を与えると目の炎症を悪化させたり他の目の病気を併発したりする場合があるので気を付けましょう。
日頃から愛犬の様子を観察し、気になる症状があれば、早めに動物病院を受診しましょう。

(医療監修:獣医師 先崎直子

老犬ホームをお探しの方はこちら

  • 北海道・東北の老犬ホーム
  • 関東甲信・北陸・東海の老犬ホーム
  • 近畿・中国・四国・九州の老犬ホーム

全国の老犬ホーム