食欲が落ちた時は?
2017.10.17 (老犬ケア)
老犬や老猫が急にご飯を食べなくなることがあります。これは、老化なのか、病気なのか、飼い主としてはとても気になりますね。
食欲が落ちる原因、その時の対応について、考えてみたいと思います。
下痢や嘔吐など、食欲以外にも症状があれば、具合が悪いと気づきますが、そういった症状がなく、食欲以外は普段通りに過ごしている場合は、健康チェックをしている飼い主であっても、原因を見極めるのは難しくなります。
心配な時は迷わず早めに獣医さんに相談しましょう。シニア期に入った頃から定期的な健康診断で、どれだけ老化が進んでいるかをチェックしておくことも大切です。
■老犬や老猫、老化による食欲低下
シニアになると1日の活動量が減り、筋力なども自然に衰えてきます。体の代謝が少なくなると体に必要なカロリーも減るため、自然と食が細くなることもあります。
そんな時にはフードを種類や栄養素を考えて、愛犬や愛猫に合った食事を選んであげることも大切です。歯も衰えてくるので、硬さや食べやすさもフード選びのポイントになるしょう。
代謝が減ったことによる食欲低下だと判断するのに大切なのが、体重です。
食事量は減っているが、元気で変わった様子はなく、体重が減っていなければ代謝の低下とも考えられます。ただ、これは1つの目安で、必ずしも病気ではないとの判断はできないので、獣医さんでの健診やこまめな体重チェックをしていきましょう。
■食欲がないからといって、おやつを増やさない
食欲が落ちた時にありがちなのが、おやつはよく食べるので、おやつの量を増やしたり、好きな食材だけを与えたりすることです。
ジャーキーなどは消化も悪く、おやつが増えたことで、ますますフードを食べなくなってしまうという悪循環から、栄養バランスが崩れることがあります。
老犬や老猫の体調に合わせたフード選びが大切です。
おやつは減らし、栄養バランスの良いフードを選んであげましょう。
■食事回数や与え方の工夫を
食事は朝晩2回が多いと思いますが、1回の食事量が減ってしまったときは、1日に必要な食事量を把握して、数回に分けて与えるという方法もあります。また、ドライフードを細かく砕いて食べやすくしたり、ぬるま湯でふやかしたり、食べやすい形状にして与えても良いでしょう。
ウェットフードをすり潰して流動食にすると、歯が弱くなっていても食べやすくなり、しっかり食べてくれることもあります。
水分の多いフードの場合、人肌位に温めてから与えると、香りが強くなるので、食欲を促すことがあります。また胃腸への刺激が軽減されるというメリットもあります。
■獣医さんで口内チェック診断を!
老犬や老猫の80%程度が何らかのお口トラブルを抱えているといわれています。
食欲が落ちる原因の1つに、歯周病で歯が抜けたり、口内炎ができていたりといったお口のトラブルがあります。
奥歯や歯茎はチェックしづらいので、食べたそうなのに、食事ができないときは、獣医さんにお口の健康チェックをお願いしてみてください。
食欲は健康のバロメーターです。
常に注意深く観察し、変化があった時は獣医さんと情報共有をしながら、素早く対応するようにしましょう。
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