おもちゃを使って認知症予防
2017.01.09 (老犬ケア)
犬も長寿の時代になりました。
それに伴い、認知症になる愛犬も増えています。
認知症の症状には、徘徊・狭いところに入って動けなくなる・空中の一点を見つめる・飼い主を認識できない・夜鳴き・トレイの失敗などがあげられます。
老犬ケア相談デスクへも、認知症の相談が多く寄せられています。認知症の愛犬を抱える飼い主は、夜鳴きでほとんど眠れない、近隣からの苦情を受けているなど、他の老犬介護以上に負担が大きいケースが多くなっています。
残念ながら認知症は、現在では完治が困難な病気です。普段から脳に刺激を与えるようなお世話を心がけましょう。
そのためにはどうした良いのか?
今回コラムはその一つの方法として、おもちゃを使った認知症ケアについてお伝えします。
とはいえ、基本となるのはお散歩です。
散歩は外からの刺激も多いので、脳への良い刺激となります。たまにコースを変える、他の犬との触れ合いをさせるなどすると、より多くの刺激を与えることができるでしょう。
ただ、老齢になると散歩もままならないこともあります。
そんな時に利用したいのがおもちゃです。
おもちゃを上手に使った遊びで、愛犬に刺激を与えてあげるようにしましょう。
愛犬用のおもちゃにも多く種類があります。
いくつか例をあげますので、愛犬が興味を示すような玩具を探してみてください。
■ボール
愛犬が若い頃、ドッグランなどでボールを投げると喜んで取りに行きませんでしたか?
犬種にもよりますが、基本的に犬はボール遊びが大好きです。室内でも構わないので、ボール遊びをしてあげましょう。ボールを目で追うことで、視覚への刺激にもなります。
ただ、老犬になると関節や心臓の病気を抱えていることがあるので、ゆっくりと取りに行かせる、滑りやすい場所は避けるなどの配慮しましょう。
■音の出るボールやぬいぐるみ
愛犬の聴覚を刺激するおもちゃです。
同じ音だと馴れてしまうので、時々おもちゃを取り替えると良いでしょう。
■臭いのでるおもちゃ
中におやつが入れられるボールやバトン状のおもちゃです。好きなおやつや、新しいおやつを入れると良い刺激になります。
おやつを入れるタイプのものには、ふたを回転させたり、スライドさせたりしないとおやつが取り出せないものもあります。取り出すために試行錯誤することが、愛犬の脳への良い刺激となります。
おもちゃで遊んであげる時は、与えたまま放置せず、飼い主のみなさんが一緒に遊んであげることが大切です。愛犬の感情も刺激されるよう、飼い主はそばにいて、ボールが上手に取れた時、おやつをうまく取り出せた時などに、褒めてあげるようにしましょう。
また、おもちゃ選びの際は、ケガや誤飲事故などに配慮することも大事です。
価格や愛犬の好みだけでなく、強度や原材料などもしっかりとチェックしましょう。
老犬ケアでも知的玩具のご紹介をしていますので、参考にしてください。
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