犬が食べてはいけない果物がある?上手に与えるポイントも
2022.09.08 (老犬ケア)
人間にとっては美味しくて体にも良いとされている果物ですが、犬にとっては中毒やアレルギーを起こす成分が入っている果物があることをご存じですか?
知らずに与えて体調を崩すことのないように、注意が必要な果物は知っておきたいものです。
そこで今回は、犬に与えてはいけない果物と与えてもよい果物をそれぞれご紹介します。
■ 犬が食べてはいけない果物とは?
次の果物は犬が中毒を起こす成分が入っているため危険です。絶対に与えないようにしましょう。
これらをもし食べてしまった場合は、すぐに動物病院に相談してください。
【ぶどう】
数時間で腹痛や下痢、嘔吐をくり返し、その後、腎不全を発症する恐れがあります。急性腎不全が悪化すると、高カリウム血症や、尿毒症を引き起こし、最悪の場合、命を落とすことも。
巨峰、デラウエア、マスカットなど様々な品種がありますが、品種に関わらず中毒症状を起こします。特に干しブドウは、成分が凝縮されているため生のぶどう以上に危険です。ぶどうパンにも注意しましょう。
【いちじく】
いちじくに含まれる「フィシン」と「ソラレン」という成分が中毒症状を引き起こします。
「フィシン」は口の中の粘膜を荒らすため、よだれが止まらなくなります。症状が進むと口内炎ができたり食道が荒れたりして食事がとれなくなってしまうことがあります。
「ソラレン」は、食べて数時間で腹痛や嘔吐といった症状が出てきます。悪化すると脱水症状を引き起こしてしまう場合もあるでしょう。
【プルーン】
プルーンに含まれる豊富なカリウムが、「高カリウム血症」につながる恐れがあります。
また、プルーンの種には毒性があるため、誤飲をすると非常に危険です。ドライプルーンも与えないようにしましょう。
■ 犬が食べてもいい果物とは?
栄養や食物繊維が豊富な果物は、上手に与えれば疲れたときのエネルギー補給として役立ちます。
与えてもいい果物をいくつかご紹介します。
・バナナ
・りんご
・いちご
・キウイ
・パイナップル
・メロン
・スイカ
・柿
・梨
・クランベリー
・ブルーベリー
・さくらんぼ
・栗
・桃 など
■ 果物を与えるときのポイント
ポイント1:与えるときは皮を剥き、一口大に切る
皮は消化しにくいので剥いてあげると安心です。
りんごなどは丸飲みして食道につかえてしまうことがあります。一口大に切って誤嚥に注意しましょう。
呼吸が苦しそう、よだれを垂らす、泡を吐くなどの症状がみられたら、緊急の処置が必要な場合がありますので、速やかに動物病院を受診してください。
ポイント2:与えすぎに注意
果物は糖質が高いので、与えすぎると肥満にもつながります。
ポイント3:初めて口にする場合は少量ずつ様子を見ながら
果物アレルギーを持つ犬もいます。初めて口にする場合は少量ずつ様子を見ながら与えるようにしましょう。
ポイント4:種の誤飲に注意
果物を種ごと飲み込んでしまうと危険です。種の他にも、サクランボの枝やミカンの薄皮にも注意しましょう。
◾ まとめ
栄養や食物繊維が豊富な果物は、上手に与えればおやつとして役立ちます。与えてはいけない果物をしっかり把握し、中毒を起こさないように注意しましょう。
また、果物はアレルギーにも注意が必要です。初めて口にする場合は少量ずつ様子を見ながら与えるようにしてください。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
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