「施設訪問記 関西ドッグスクール」。【老犬ケア】

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施設訪問記 関西ドッグスクール

2022.09.02 

関西ドッグスクール奈良県生駒郡にある老犬ホーム「関西ドッグスクール」を訪問し、所長の芦田さんにお話を伺ってきました。

芦田さんは犬の訓練士として40年のキャリアを持ち、日本全国で開かれる訓練競技会の審査員としても活躍されています。
関西ドッグスクールのスタッフは全員が訓練士としてしつけ教室や預かり訓練を行っていて、嘱託の警察犬として出動するワンちゃんも在籍しています。

芦田さんが老犬ホームを始めたのは今から約20年前。まだ老犬ホームという事業が世間に浸透していなかった頃です。
一時預かりをしていたワンちゃんの飼い主さんが老人ホームに入ることになりペットを飼えなくなってしまったり、家族がアレルギーを発症してしまったりといった事情を相談されるようになったのがきっかけでした。

ペットホテルのような「1日いくら」という料金体系では飼い主さんが預けるのに負担になるだろうと長期預かりのための料金設定を作り、現在では老犬ホームに常時4,5頭、訓練犬を合わせると施設内で30頭ほどをお預かりしています。
スタッフが一頭一頭手をかけてお世話をするためには、あまり多くは預かることはできないとのこと。その分、お預かりした子の体調や食欲など、普段の様子はしっかりとチェックしているため、施設に来た後の方が元気になる子も多いそうです。

大型犬の訓練も行います

犬の訓練というと厳しいしつけをイメージしますが、芦田さんによると今は時代の流れに合わせ、褒めて伸ばすやり方になってきているそう。昔は飼い主さんも厳しい人が多かったものの、今は家で優しく接している飼い主さんが多いため、訓練で急に厳しくしても身に付かないのだといいます。
噛み癖など問題行動のある犬のしつけを行う場合は、あまり長く預かることはせず、施設で問題行動を直す癖をつけてからお家に帰し、普段の生活の中でも問題なく暮らせるよう飼い主さんにアドバイスするという方法をとっています。

老犬ホームの方では「飼い主さんが亡くなってしまったが、人を噛んでしまう犬なので貰い手がない」という相談にも「うちはそういうの得意です」と気負うことなく引き受けています。
大型の力の強い犬種は難しいこともあるとのことですが、人を噛んでしまうような犬だと小型犬でも断られてしまう施設が多い中、芦田さんのような存在がいると飼い主さんにとっては心強いですね。

訓練士のスタッフがお世話します

「終身でお預かりする場合、いざという時に獣医師に見せるかなどの判断は、こちらに任せてもらっています」という芦田さん。ワンちゃんに苦痛がある場合は病院に連れて行きますが、自然に任せた方がいいのではと思うときは飼い主さんに連絡して飼い主さんの希望を聞いているとのこと。
ワンちゃんにも飼い主さんにもお互いに負担がかからないよう、これまでの経験則をもとに判断されているため、飼い主さん側も信頼して任せてもらっているそうです。
老犬の介護で困ったという相談は電話やメールでも対応されていて、あまりお金はかけられなくてもできる範囲で何かしたいという飼い主さんにアドバイスを送ることもしょっちゅうです。

お散歩中の一コマ

現在施設がある場所は国の施策で溜池の予定地になっているため、再来年には移転予定となっています。
移転先はまだ検討中ですが、広い場所が確保できればドッグランも作りたいという計画も教えてくださいました。
「新しい建物ができたら是非また来てください」とお誘いいただき、次回のお約束を楽しみに帰路につきました。

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