「犬の血便は病気のサイン?原因と対処法を解説」。【老犬ケア】

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犬の血便は病気のサイン?原因と対処法を解説

2021.05.31 (老犬ケア)

うずくまる老犬人間と同様に、犬にとって便は健康のバロメーター。ある日、愛犬の便に血が混じっていたら、病気なのではと心配になる飼い主さんも多いのではないでしょうか?
そこで今回は、血便の原因と対処法について解説します。

■ 血便とは?

血便と聞くと、血が混じった赤色の便をイメージする方もいらっしゃるかもしれませんね。しかし血便には「赤い血便」だけでなく「黒い血便」もあります。
色の違いがあらわれるのは、どのポイントから出血しているかによります。

【赤い血便】
肛門や大腸など肛門の出口に近い箇所からの出血が考えられます。また血だけでなく、粘液が混じっているケースも。消化などの影響を受けないため、血液も比較的鮮やかな状態です。

<赤い血便を引き起こす原因>
・ウィルス性腸炎
・大腸の腫瘍・ポリープ
・炎症性腸疾患
・ストレス など

【黒い血便】
食道や胃、十二指腸などからの出血が考えられます。血液が消化管を通るため、消化酵素や腸内環境の影響を受け、黒色に変色します。

<黒い血便を引き起こす原因>
・胃・十二指腸の潰瘍、腫瘍、ポリープ
・重度の胃炎
・異物の摂取 など

■ 犬が血便をしたときに確認したいこと

愛犬の血便が見られた時には、まず便の状態を確認することで、どの部分の出血なのかを推測することができます。

【軟便〜下痢、便の外側に鮮血や粘液がついている場合】
腸の出口に近い大腸炎にみられる血便の特徴です。

【黒いタール状の便の場合】
胃に近い小腸の出血・炎症が見られる血便の特徴です。

【水分のない硬い便の場合】
便が硬すぎて、腸の表面が切れて出血しているケース。人でいう「痔」に近い状態でしょう。

上記の出血の他にも、ウィルス感染や食事などが原因になることもあります。普段と違う様子がないか、愛犬の様子も確認しておきましょう。

【元気のよさ、食欲の状態を確認】
ぐったりしていないか、食欲はあるかをまず確認しましょう。

【嘔吐や発熱がないか?】
血便に加え、嘔吐や発熱がある場合はウィルス感染の可能性があります。

【どんな食事を与えているか?】
食事内容が体に合わず、血便を引き起こしているケースも。また普段食べ慣れていないものを与えたかどうかも確認しましょう。

【環境の変化】
身の回りの急な変化によって、愛犬がストレスを感じて血便を引き起こすこともあります。

■ 愛犬が血便をした時の対処法は?

【いつも通り元気な場合】
おなかを休める目的で一食抜いてみたり、食事の量を減らしてみたり、調整をしてみましょう。
ただしおなかを休めて一時的に血便がおさまったとしても、同じような状態が続く場合は、早めに動物病院を受診してください。

【元気がない・ぐったりしている】
明らかにいつもと様子が違う場合は、急いで動物病院を受診しましょう。
嘔吐や発熱がある場合は、ウィルス感染が疑われます。様子を見ている間に重症化する可能性もあるため、注意が必要です。
便の状態や愛犬の様子をあらかじめメモしておけば、獣医師からの質問もスムーズに答えられるでしょう。

◾️まとめ

血便を見た瞬間、思わず動揺してしまう飼い主さんもいらっしゃるかもしれません。しかし、今回ご紹介したチェックポイントを参考に、まずは冷静に対処し、必要に応じて動物病院を受診するようにしましょう。

(医療監修:獣医師 先崎直子

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