「老犬がぶつかるようになったら 考えられる病気と対策」。【老犬ケア】

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老犬がぶつかるようになったら 考えられる病気と対策

2023.01.27 (老犬ケア)

振り返る老犬愛犬が歳をとるにつれて、家の中で物にぶつかるようになったと感じることはありませんか?
老化による視力の低下や足の筋肉の衰えによって、家具や壁にぶつかりやすくなります。ぶつけた場所によっては思わぬ怪我につながることもあるため、できるだけ予防してあげたいものです。
また、ぶつけるのは老化だけでなく病気が原因となっている可能性も考えられます。

今回は、犬が壁や家具などにぶつかるようになったときの病気の可能性や対策について解説します。

■ 愛犬がぶつかるときに考えられる病気とは?

老化の他に、考えられる病気を紹介します。

【認知症】
認知症の場合、部屋の中をウロウロしたり、同じ場所をグルグルと回ったりする症状が見られます。呼んでも反応がない、ぼんやりする時間が増える、トイレの失敗が増える、昼夜逆転、徘徊などの行動障害が現れます。
家具の間に挟まって後退できないこともあるため目が離せません。

【脳の病気】
脳の障害によって、認識力や判断力が弱まると物にぶつかりやすくなります。
脳腫瘍の場合、腫瘍の状態や部位にもよりますが、物や壁との距離感が上手く把握できなくなります。壁に沿って同じ方向に歩き続ける、狭い場所に入る、などの症状がみられることもあります。

【目の病気】
視力が低下すると、距離感が上手く掴めずに家具や人にぶつかることが増えます。
視力は加齢とともに低下しますが、白内障や緑内障が進行している可能性があります。そのほかにも角膜炎、網膜剥離、網膜委縮などの病気も考えられます。

視力が弱くなった犬は、周囲の匂いを確認するために頭や鼻先を振り動かしながら歩く傾向があるため、頭を大きく動かした際に物に目をぶつけてしまうことがあります。目の高さには危険なものを置かないようにしましょう。

【関節の病気】
関節に異常があると、違和感や痛みによって歩行が困難になり、物や壁を上手く避けることができなります。
関節の病気は、老化による変形性関節症の他、免疫異常による関節リウマチなどが考えられ、関節のこわばりや痛み、倦怠感、発熱、食欲の低下が現れます。
床で滑りやすくなるため、フローリングにはマットを敷くなど対策が必要です。

■ 愛犬のぶつかり防止のためにできること

【床にマットを敷く】
フローリングは老犬が滑りやすいため、マットを敷きましょう。
適度にクッション性のあるマットは転んだ時の衝撃を抑えることができるので安心です。

【家具や角に緩衝材を当てる】
ぶつかりやすいテーブルや椅子の脚はタオルや緩衝材で保護するとよいでしょう。家具の角は特に危険なので、コーナークッションなどでしっかり保護してください。

【大幅に家具の配置を変えない】
視力が低下した犬は記憶や臭いを頼りに歩きます。犬が混乱してしまうため家具の配置は大幅に変えないようにしましょう。

【サークルで囲う】
サークルを設置するのもひとつの方法です。安全な空間を用意することで、怪我の予防と飼い主さんの負担を減らすことができます。
小型犬は子供用のビニールプールでも代用できます。

【こまめに声掛けをする】
一緒にいるときは愛犬がぶつからないよう誘導してあげるとよいでしょう。
家の中で犬が安全に暮らせる工夫をしてあげることで、犬も自信をもって生活できます。

◾ まとめ

老犬が家具や壁にぶつかるのは老化も原因のひとつと考えられますが、病気が隠れている場合もあります。ぶつかることが増えたら、動物病院を受診して病気がないかチェックしましょう。
家具や壁にぶつかって転倒や目の怪我など思わぬ事態につながることもあるため、怪我を防止して愛犬が安全に過ごせる環境づくりを心がけましょう。

(医療監修:獣医師 先崎直子

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