「サインに気付きにくい。見過ごしがちな老犬の病気」。【老犬ケア】

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サインに気付きにくい。見過ごしがちな老犬の病気

2020.11.09 (老犬ケア)

口を開ける老犬最近愛犬の元気がなくなった、寝てばかりの生活になったという変化を感じていませんか?
一見「年だから仕方ない」と思う変化も、実は病気のサインである可能性も考えられます。また、病気の症状が体にあらわれるまでには多少時間がかかるため、飼い主さんはつい見落としてしまいがちという面もあります。
「年のせい」はもしかしたら病気のサインになり得るかもしれません。今回は、「老犬に多い病気」について解説します。

■甲状腺機能低下症

犬のなかでも最も一般的なホルモン疾患である「甲状腺機能低下症」は、甲状腺からのホルモンの分泌が少なくなる病気。無気力や肥満、脱毛、皮膚炎、寒がりになるといった症状が見られ、転びやすい、歩き方がおかしいなどの歩容異常が見られることもあります。
老犬に多い疾患で、「散歩に行きたがない」「寝てばかり」といった「年のせい」にしてしまいがちな症状であるため、気付きにくい病気です。
日頃から注意深く観察し、「最近様子がおかしいかも」と思ったら、早めにかかりつけ医の診察を受けるようにしましょう。

■慢性腎不全

「慢性腎不全」とは数ヶ月から数年かけて徐々に腎臓の機能が失われていく病気です。
ステージ1の初期段階では元気もあり食欲もあるため、飼い主さんもなかなか気付けないケースがほとんどです。ステージ2に進むと水をたくさん飲むことで、尿が多くなるという多飲の症状が見られ、さらにステージ3まで進行していくと嘔吐や貧血、食欲低下などがみられます。
多飲多尿の症状が出た時点で、腎臓の機能が1/4しか残っていないとも言われているため、なるべく早く異変に気づけば、処方食などで進行を遅らせることができます。

■糖尿病

糖尿病とはすい臓から分泌されるインスリン不足により、血液中のブドウ糖が細胞内に十分に取り込まれず、血糖値が上昇する病気です。主な症状として、多飲多尿、食欲旺盛だが体重が減少することなどがみられます。
病気が悪化すると白内障や肝障害、しびれ、糖尿病性腎症などの合併症を起こす場合もあります。発症ピークは7〜9歳。一般的にオスよりメスの方が2倍かかりやすいと言われます。

◾️まとめ

病気によっては初期症状では、飼い主さんも全く気づけないケースもあります。動きが少し鈍くなったり、食欲が低下したり、どれも「年のせい」にしてしまいがちな症状が初期症状として見られるのが特徴です。
愛犬が老犬と言われる年齢にさしかかったら、日頃から動物病院で健康診断や病気のチェックなどを定期的に受け、愛犬の健康観察を怠らないようにしましょう。

(医療監修:獣医師 先崎直子

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