老犬が便秘になる原因は?気になる対処法を解説
2021.01.21 (老犬ケア)
人間と同じように犬も腸のぜんどう運動が鈍くなることで便秘になることがあります。
特に老犬は加齢によって体が衰え変化していくため、便秘になることもしばしば。そこで今回は、老犬の便秘について解説します。
■そもそも犬の便秘とは?
犬の便秘の基準は特になく、愛犬が正常時と比べて排便の回数が明らかに減った場合は、便秘の疑いがあります。また便が硬い、出にくい場合も便秘と言えるでしょう。
便秘になると無理にいきんで排泄時に鳴いたり、嘔吐したりすることもあります。
◾️老犬が便秘になる原因とは?
【食事量の低下】
老犬は基礎代謝や運動量が低下することで必要とするカロリーも減り、自然と食べる量が少なくなります。すると便の量自体が減り、便秘になりやすいと言われています。
【運動量の低下】
老犬になると体力が落ち、運動量も少なくなります。運動量が低下すると同時に腸の動きも弱めてしまうため、便秘の原因になってしまいます。
【水分摂取量の低下】
老犬は食事の量が減るだけでなく、水もあまり飲まなくなります。水分の摂取量が少なくなると便が硬くなり、便秘を引き起こしてしまう原因となります。
【ストレス】
何らかの原因でストレスがかかると自律神経がうまく働かなくなります。すると正常な腸のぜんどう運動が起こらず、便が滞って便秘につながることがあります。
【筋力の低下】
加齢により筋力が衰えることで排便時にいきむ力が低下します。便を押し出すことができないため便が滞り、便秘の原因となってしまいます。
◾️老犬が便秘になった時の対処法は?
【マッサージ】
腸のぜんどう運動を促すために、犬のお腹をマッサージすることも有効な方法です。おへそを中心に時計回りで優しくマッサージしてあげるとよいでしょう。お腹からお尻の方向に向けて便通を意識しながら行うことがポイントです。
【食事】
便秘対策で最も大切なのは、食事による腸内環境の改善です。便通を良くするために、食物繊維を多く含むものを与えるとよいでしょう。
具体的には食物繊維を豊富に含むダイエット用のドッグフードがおすすめです。 手作り食の場合は、サツマイモやかぼちゃ、りんごといった食材を使うとよいでしょう。ただし食品によってはカロリーを摂取しすぎるため、与える量には注意が必要です。
【運動】
腸のぜんどう運動を促したり、排便時に必要な筋力を鍛えたりするためにも運動は必須です。無理は禁物ですが、愛犬の体調を見ながら散歩にでかけ、定期的に体を動かすようにしましょう。
◾️まとめ
便秘は日常的に起こり得る症状ですが、病気が原因で便が出にくいこともあります。愛犬が苦しそうにしていたり、ぐったりしていたり、明らかに具合が悪そうな場合はできるだけ早く動物病院を受診してください。
普段から愛犬の便通についても把握しておくと、万が一不調を起こした場合も原因を突き止めやすくなります。そのため愛犬の体調管理には目を光らせておきましょう。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
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