「老犬に多い膀胱炎 原因や症状を予防法とともに解説」。【老犬ケア】

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老犬に多い膀胱炎 原因や症状を予防法とともに解説

2022.07.27 (老犬ケア)

芝生の上の老犬犬の排尿トラブルの中でも多いとされる膀胱炎(ぼうこうえん)は、免疫力の落ちた老犬は特にかかりやすく、重症化すると命に関わる合併症を引き起こすこともあるため注意が必要です。
そこで今回は、犬の膀胱炎の症状や治療法についてご紹介します。

■ 膀胱炎とはどんな病気?

膀胱炎とは、膀胱の粘膜に炎症が起きる病気です。
初期症状としては「頻繁にトイレに行くが尿が少ししか出ない」「排尿を始めるまでの時間が長い」などがみられます。

■ 膀胱炎の原因とは?

【細菌感染】
尿道口から細菌が侵入することで膀胱炎を起こします。通常は排尿によって侵入してくる細菌は洗い流されますが、尿がしっかり出ていない場合は細菌感染しやすくなります。
老犬は、免疫力が低下していたり、飲水量を確保することができず尿の量が少なかったりするため、感染しやすく、注意が必要です。

【結石】
泌尿器にできた結石が膀胱粘膜を傷つけることによって膀胱炎を起こします。
結石は体質や食事内容などが関係しています。老犬で水をあまり飲みたがらない場合、尿が濃くなることで結石ができやすくなります。

【膀胱腫瘍】
膀胱にできた腫瘍が膀胱炎を起こします。老犬に特に多く、危険な状態を引き起こしやすいので注意が必要です。

■ 膀胱炎の症状とは?

膀胱炎の具体的な症状には
・頻繁にトイレにいく
・トイレに行っても尿が少ししか出ない
・落ち着きがない
・排尿時に鳴く
・尿に血液が混じる
などがあります。

軽度の膀胱炎では、頻尿などの症状が目立ちます。排尿時に痛みをともない、血尿が出ることもあります。
症状が悪化すると、次のような命に関わる合併症を引き起こすことがあります。

【腎盂腎炎(じんうじんえん)】
膀胱内の細菌感染がさらに奥の腎盂や腎臓まで広がった状態です。腹痛、発熱、嘔吐がみられることもあり、腎臓の機能を損なう恐れがあります。

【尿毒症】
腎臓から老廃物や毒性物質が尿中に排泄されず、血液中に残り全身に影響してしまう状態です。食欲低下・嘔吐・意識障害などの重篤な症状が現れます。

【尿路閉塞】
結石が排尿時に詰まってしまうことで、全く排尿できなくなった状態です。48時間以内に死亡すると言われており、非常に危険な状態です。

■ 膀胱炎の予防法は?

【水をたくさん飲む】
水をたくさん飲むことは、細菌感染や結石による膀胱炎の発症・再発防止に効果的です。尿を薄くして排尿頻度を増やすことで、結石ができにくくなります。
また、排尿頻度を増やすことで細菌感染のリスクも減ります。
水分を多く含んだウェットフードを利用するのもよいでしょう。

【清潔を保つ】
細菌感染を防ぐため、尿道口が便などで汚れたままにならないよう清潔に保ちましょう。

【排尿を我慢させない】
尿が膀胱内にある時間を長くしてしまうと結石ができるリスクが高まるため、なるべく排尿を我慢させないようにしましょう。

◾ まとめ

膀胱炎は治るまでに時間がかかり、再発することもあるため、予防・再発防止が重要となります。
免疫力が落ちた老犬は特にかかりやすく、水をあまり飲まずに尿の量が少ない場合は注意が必要です。日頃から愛犬の排泄や尿の状態、水分摂取できているかなどをよく観察するようにしましょう。
重症化すると命に関わることもあるため、症状が気になったら早めに動物病院を受診してください。

(医療監修:獣医師 先崎直子

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