老犬のための負担の少ないシャンプーの方法
2020.08.04 (老犬ケア)
夏の暑い季節になると、愛犬も汗をかいて身体が汚れやすくなりますよね。若くて元気なうちは気軽にシャンプーができたものの、老犬になると身体に負担がかかりやすくなるため、配慮が必要になります。
そこで今回は、老犬向けのシャンプーのコツや注意点をご紹介します。
■老犬に負担をかけないシャンプーのポイント
【事前にプラッシングをしておく】
シャンプーの前にブラッシングして、毛玉や絡んだ毛をほぐしておきましょう。そうすることで汚れが浮いて洗いやすくなるうえ、シャンプー後のドライヤーも乾かしやすくなり、時短にもつながります。
【滑り止めマットを敷いておく】
老犬になると足腰が弱くなります。滑りやすい床はシャンプー中に踏ん張ることで体力を消耗しやすいため、負担を軽減するためにも浴室内にはシリコン素材などの滑り止めマットを敷いてあげるとよいでしょう。
【無理に立たせず座らせてもOK】
シャンプー中、ずっと立ち続けるのは愛犬にとっても大きな負担になります。身体がふらつかないように支えてあげたり、無理に立たせる必要はないため、座って洗ったりするなど、愛犬の様子を見て柔軟に対応しましょう。
【お湯の温度はぬるめ設定で】
お湯の温度は35〜38℃を目安にしましょう。また、浴室内の湿度が高すぎると気管支や肺などの呼吸器や心臓に負担をかけるので浴室の換気をするなど注意が必要です。
【シャンプーは泡切れのよいものを】
泡を立てすぎるとすすぎに時間がかかってしまいます。身体に負担をかけずスピーディーにシャンプーを終える必要があるためには、泡切れは重要。泡を立てすぎないように軽く洗い、しっかりそそぎましょう。
【タオルは吸水性の高いものを】
シャンプー後は吸水性の高いタオルを使ってしっかり水を吸い取りましょう。そうすることでドライヤーの時間を短縮することができます。
ドライヤーを使う時は根元からしっかり乾かし、熱くなりすぎないよう温風と冷風をうまく調整しながら、ブラシなどで毛をかきわけて乾き残しがないようにしましょう。
◾️寝たきりの老犬のケアの仕方
介護中の寝たきりの老犬の場合、浴室でのシャンプーはリスクが大きくなります。そのため無理に全身をシャンプーするのではなく、汚れやすい場所をこまめに部分洗いして汚れをためないよう心がけましょう。
顔まわり・お尻まわりなどはウェットティッシュや濡れタオルなどを使って、毎日きれいに拭き取ってください。体全体はぬるま湯に濡らしたタオルで拭く程度で構いませんので、こまめに拭いて、いつも清潔に保ちましょう。
◾️まとめ
老犬の場合、足腰が弱くなり、シャンプーの頻度を減らそうかなと考える飼い主さんもいるかもしれませんね。しかし高齢になるほど排泄物などで体が汚れがちになるもの。お互いに負担をかからない方法をうまく取り入れながら、いつも清潔な状態を保てるようケアを行っていきましょう。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
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