老犬ホーム訪問記 名古屋 ペットケアホームどうぶちゅ
2017.02.07
愛知県名古屋市にある老犬ホーム ペットケアホームどうぶちゅにお伺いしました。
ペットケアホームどうぶちゅは、東名高速名古屋ICから10分弱の周辺は緑の多い、閑静な住宅街にある自宅併設型の施設です。
施設責任者の安部さんは動物看護士の資格を持ち、動物病院で20年以上の経験を積んだ看護のプロです。安部さんは、動物病院での仕事を通して、年老いた犬の介護で肉体的・精神的に疲れ果てながらも、その悩みを一人や家族だけで抱え込み、押しつぶされそうになっている飼い主を多く見てきました。
しかし、動物病院での医療と並行しての老犬・要介護犬への介護やサービスには自ずと限界があり、その板挟みで悩むように。
「ワンちゃんが飼い主の笑顔を見ながら歳をとり、最期を迎えてほしい。」
そんな想いが、自ら老犬介護のサービスを始めるきっかけだったそうです。
マンションの一室で始めた老犬ホームは、より家庭的な環境を求めて自宅に移転。自宅併設型の施設のため、ここには安部さんのご家族も暮らしています。安部さんによると、「大人が苦手なワンちゃんもお子様には懐いていたり、ご主人と仲良しのワンちゃんもいる。」とのこと。老犬達は安部さんのご家族と一緒の部屋で食事をとり、テレビを見て過ごし、遊ぶこともあるそうです。
いつも人の気配が感じられ、ごはんを作る音や匂いが漂い、スタッフや安部さん家族の笑い声の絶えない環境は、まさに老犬達が今まで過ごしてきた家庭と同じ。このストレスの少ない環境の中で、老犬達はとても穏やかに日々を過ごしています。
安部さんは「誰もが最後までワンちゃんと一緒に暮らすと思って犬を飼い始める。でも、犬の寿命も長くなり、その中では生活環境が変わり、一緒に暮らせなくなることもある。一人で看ることだけが飼い主の責任ではない。誰かに甘えることも、時にはサボることも大切。」とも話します。そんな飼い主のみなさんを支える多様なサポートが必要との安部さんの想いから、ペットケアホームどうぶちゅでは、老犬ホーム(長期預かり)だけではなく、ショートステイ(一時預かり)やデイサービス、自宅への訪問介護にも積極的に取り組んでいます。
老犬ケアスタッフが訪問した際も、ショートステイで滞在中の老犬が多くいました。
住む場所が変わる、飼い主と離れるといった環境の変化は、ワンちゃんに負担になります。ましてや体力の落ちている老犬や要介護犬にとっては、とても大きな負担となるため、ショートステイやデイサービスには、老犬ホームとはまた異なる高度な知識や経験が求められます。ペットケアホームどうぶちゅのように、多彩なサービスが充実した老犬介護施設の存在は、飼い主の体調不良や出張などの不測の時、また、介護に疲れた時にとても頼りになるでしょう。
ペットケアホームどうぶちゅのもうひとつの特長は、スタッフの多くが動物看護士の資格を持ち、動物病院での勤務や出産・子育て経験のある主婦ということです。
ワンちゃん毎に立てられる看護計画、寝たきりや投薬管理を必要とするワンちゃんへの対応、今までのかかりつけ動物病院や施設提携動物病院の獣医師との連携などの面で、動物看護士そして主婦としての出産や子育ての知識や経験が存分に活かされています。
家庭的な環境の中で、老犬達が手厚い看護を受けながら仲良く穏やかな余生を過ごす。ペットケアホームどうぶちゅは、そんなグループホームのような温かい思いに満ち溢れた施設でした。
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