「施設訪問記 みんとの杜」。【老犬ケア】

2026.02.17 (老犬ケア)

施設訪問記 みんとの杜

みんとの杜_介護風景「みんとの杜」は、2025年10月10日に福島県福島市でオープンしました。
もともとは住宅だった建物の一階部分を整え、スタートした施設です。扉を開けてすぐの入り口付近には薪ストーブが据えられており、この場所が「暮らしの延長にある空間」であることを静かに伝えてくれます。施設でありながら、どこか家に招かれたような感覚を覚える佇まいでした。

みんとの杜を立ち上げた舩山様は、約5年間、保健所で動物に関わる仕事をしてきました。現場で向き合ってきたのは、さまざまな事情を抱えた犬や猫たちです。高齢であること、体調面に不安があることなどを理由に、なかなか行き先が見つからない子たちの姿も、日常的に目にしてきたといいます。


「夜中、誰もいない時間帯に亡くなってしまう子もいました」
最低限の処置や点滴は行われるものの、それ以上の医療や手厚いケアが難しい場面もある。その現実を見続けてきた経験が、舩山様の中に少しずつ積み重なっていきました。

みんとの杜_施設内観
舩山様ご自身も犬と暮らしており、犬の存在が身近だったことも、この道を選んだ理由のひとつです。
ただ、「動物が好きだから」という気持ちだけで老犬の施設を始めたわけではありません。保健所での経験を通して、老犬や介護が必要な犬を受け入れる場所の必要性を強く感じるようになり、ここ3年ほどで「老犬をお世話する仕事をやりたい」という思いが、はっきりとした形になっていったといいます。

保健所での勤務を続けながら準備を進め、2025年9月末に退職。わずかな期間を経て、10月にはみんとの杜をオープンしました。そのスピード感からも、「今やらなければならない」という切実さが伝わってきます。

みんとの杜_介護風景
施設づくりにあたっては、ご主人の協力も欠かせませんでした。
建物の整備やDIYは、ご主人と一緒に少しずつ進めてきたそうです。
また、敷地内にはご主人が営むドッグカフェも併設されており、人と犬が自然に行き交う環境が生まれています。
老犬の施設として閉じた空間ではなく、暮らしの延長線上にある場所でありたい——そんな思いが、施設全体から感じられました。

取材の中で印象に残ったのは、17歳の犬のお話です。
預かりの時間の中で特別なことをするのではなく、日々の介助と見守りを続けていましたが、残念ながら飼い主様のお迎えが間に合わず、みんとの杜で最期の時を迎えることになりました。舩山様は、その子がひとりにならないよう、静かに寄り添いながら見送りをしたといいます。

「ここで最期を迎えることが目的ではないんです」
老犬ホームは、飼い主さんと犬が向き合い続けるための“途中の場所”。必要な時間を預かり、また日常へと戻っていく。その考え方が、みんとの杜の根底にありました。

みんとの杜_看板犬のミント
最後に、飼い主さんへのメッセージとして舩山様が話してくださったのは、老犬ホームを「特別な決断が必要な場所」にしない、という姿勢でした。
長期のお預かりだけでなく、短い期間のお預けも含めて、その時々の暮らしや気持ちに合わせて使ってほしい。

飼い主さんのためでもあり、ワンちゃんのためでもある——
そんな思いが、言葉の端々から静かに伝わってくる施設でした。

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