「施設訪問記 ワンちゃんホームらいず」。【老犬ケア】

2023.04.21

施設訪問記 ワンちゃんホームらいず

ワンちゃんホームらいず愛知県愛西市にあるペットホテル併設の老犬ホーム「ワンちゃんホームらいず」を訪問し、オーナーの田中さんにお話を伺ってきました。

田中さんは元々はトリマーとしてサロンに勤務されていました。お仕事で知り合ったブリーダーさんとのご縁でご自身もシーズーの繁殖に携わることになり、サロンでのお勤めを続けながら自宅ではブリーディングという生活を続けていました。

ご自分が育てた赤ちゃんを新しい飼い主さんに渡すときは「飼えなくなったらうちに連れてきてください」と伝えていました。
その後、飼えなくなって戻ってくるというような子はいませんでしたが、いつも自分の手を離れた子たちのことがどうしても心配になってしまうため、結局ブリーディングは5年程でやめられたそうです。

今度は育てた子を人に渡すより、預かる側になろうと開いたのがこの「ワンちゃんホームらいず」です。勤めていたトリマーのお仕事は辞めて、自宅近くにある倉庫を買い取り、ペットホテル・老犬ホームとして使えるように改装しました。
お預かりするワンちゃんのお世話は基本的にすべて田中さんが担っているとのこと。前の職場はペットホテルも併設されていたため、そこでのお世話の経験や、5年間のブリーディング経験が活かされています。

田中さんがトリマーとして働いていたときには、お店の方針で高齢犬は受け入れられなかったため、一般のお店では断られてしまう犬を受け入れられる窓口があればいいなと思っていたそうです。
ご自分に裁量権ができた現在は、老犬の受け入れや早朝預かり・深夜のお迎えなど、他の施設では対応が難しい部分も柔軟に対応されています。

お預かりスペース飼い主さんの都合にはできるだけ合わせてあげたいという田中さん。飼い主さんの困り事が解消されれば、それがワンちゃんの幸せにもつながるのではと考えています。
飼い主さん自身が忙しい時、どうしても愛犬のお世話を負担に感じてしまうことがありますが、犬はそれを敏感に感じとります。自分が飼い主さんの負担になっていると感じると、それが犬にとってもストレスになってしまい、お互いに悪影響となるのです。
困ったときに頼れる場所があれば、双方にストレスを溜めずに良い関係を続けていけますね。

実際にお預かりした老犬の中には、家ではあまり元気がなかった子が、他の犬を見て元気に歩き回るようになったり、飼い主さんから食欲がないと言われていた子が食べるようになったりと、家とは違う刺激を受けて変化する姿も見られることがあるのだそう。

これまで様々な犬と触れ合ってきた田中さんは
「慣れない場所に来ると寂しくなってしまうという子でなければ、飼い主さんが大変なときには施設に預けて、ゆっくり会いに来れるときにいっぱい遊んであげる方がお互いに幸せということもありますよね」
と語ります。

田中さんが日々行なっているお世話についてお伺いしたところ、「1頭1頭のペースに合わせて、普通に飼っている方と同じように、自分にできることを無理のない範囲でしています」とお話しくださいました。
田中さんが「普通」に接してくれる場所であるからこそ、そこで過ごす犬たちも肩に力が入りすぎず、家にいる時と同じようにリラックスして過ごせる場所になっているのでしょう。

自然に囲まれた環境
施設の場所は老犬ホームとして長期で預かることを考え、あまり住宅が密集していない静かな場所を選びましたが、将来的には飼い主さんが通勤途中に預けられる場所でのデイサービスや、猫の預かりなどもできたらと考えているそうです。
飼い主さんに安心して頼ってもらえる場所を目指して、より良い施設となるように努力している田中さんの真摯な思いが伝わってくる今回の訪問となりました。

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