犬も虫に刺される!注意したい虫と予防法を紹介
2022.08.03 (老犬ケア)
夏場は、人間だけでなく犬も虫に刺される機会が多くなります。
犬が虫に刺されると、強い痒みや痛みによる不快感から引っ搔いて皮膚炎になることもあります。また、病原体を持つ虫に刺されると、命に関わる病気につながることもあるため注意が必要です。
今回は、犬が特に気を付けたい虫と予防法についてご紹介します。
■ 犬が注意したい虫とは
口や目、耳、足の裏、お腹、肛門周辺、など被毛が少なく皮膚がむき出しになっている部分は、虫に刺されやすい部分です。お散歩から帰ってきたら、虫刺され跡がないか確認しましょう。
以下に、犬が特に注意したい虫をいくつかご紹介します。
【蚊】
蚊は「フィラリア症」の原因となります。
フィラリア症は、蚊を介して寄生虫が犬の体内に寄生することにより引き起こされる犬の感染症です。心臓の機能障害や全身の血液循環を低下させ、放置すると命に関わることもあります。
獣医師に相談の上、予防薬を投与しておきましょう。
【アブ・ブヨ】
犬の皮膚は人間より薄いため、アブやブヨに刺されると皮膚が炎症を起こしやすいです。
犬が傷を気にして噛んでしまうと、なかなか治らないこともあります。様子を見て、状態が気になるときは動物病院に相談しましょう。
【ハチ】
草むらに顔をつっこんだ際、ハチを驚かせて刺されることがあります。スズメバチは黒いものを狙う習性があるため、黒い鼻や目は危険です。
刺されるとアナフィラキシーショックを起こすことがあるため、刺されたらすぐに動物病院に連絡しましょう。
【毛虫・ムカデ】
森林やじめじめした植栽では、毛虫やムカデに注意しましょう。踏んでしまうと肉球周辺を噛まれたり刺されたりします。
湿った場所にはなるべく立ち入らないようにして、噛まれたらすぐに動物病院へ行きましょう。
【ノミ】
ノミはアレルギー性皮膚炎の原因となり、痒みや脱毛を引き起こします。吸血されると痒みを伴う湿疹ができます。
また、体を舐めて表面のノミを飲み込んでしまうと、ノミに付いたサナダムシの卵が体内で成長することもあります。
【マダニ】
マダニは「バベシア病」「SFTS(重症熱性血小板減少症候群)」の原因となります。元の大きさは3mmほどですが、吸血すると1cmほどに膨れ、簡単には離れません。
もし犬の体にマダニを見つけた場合は慌てて取ってはいけません。無理に取ってマダニの一部が皮膚の中に残ると、皮膚が化膿したりバベシア症を引き起こしたりします。動物病院で取ってもらいましょう。
■ 愛犬を虫から守る!家庭でできる予防方法
愛犬を虫刺されから守るため、家庭でできる予防法をご紹介します。
【ペット用の虫よけスプレー・蚊取り線香を使用する】
散歩や外出前には虫よけスプレー、室内では蚊取り線香を使用しましょう。
【外出時に服や靴を着用させる】
被毛を服で覆うことで、虫の付着の予防につながります。虫よけ効果のあるものも販売されています。
【予防薬の投与】
マダニ、ノミ、蚊には予防薬の投与が効果的です。様々なタイプがあるため、動物病院で相談のうえ投与しましょう。
【外出後のブラッシング】
散歩後は、家に入る前にブラッシングをするのがオススメです。ブラッシングしながらノミやマダニがいないかチェックしましょう。
◾ まとめ
虫刺されは犬にとって不快なだけでなく、危険な病気につながることもあるため注意が必要です。
家庭では予防薬や虫よけスプレーなどを活用し、虫刺されから愛犬を守ることが大切。被毛が少なく皮膚がむき出しになっている部分は虫に刺されやすいので、外出後は皮膚の状態を確認しましょう。
刺された跡を見つけたり、体調で気になることがあれば、早めに動物病院を受診するようにしましょう。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
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