「施設訪問記 猫の診療室モモ」。【老犬ケア】

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施設訪問記 猫の診療室モモ

2021.10.25 

猫の診察室モモ外観東京都品川区にある「猫の診療室モモ」を訪問し、院長の谷口さんにお話を伺ってきました。
ずっと猫に関わる何かを自分でやってみたかったと、猫専門の動物病院を開業した谷口さん。「すべての猫にもっと気軽に医療を受ける機会を持って欲しい」という想いから、猫や飼い主さんに負担がかからない方法を提案できる施設を目指しています。

日々の診療では、なるべく家でできることを提案し、通院が苦手な猫や飼い主さんのストレスを減らせるようにしているとのこと。通常は来院数を多くする方が病院の経営としては楽になるのですが、そのことで医療に対するハードルが上がり、本来の目的である猫の健康に影響してはいけないという谷口さんのこだわりがあります。
近隣のお家には往診も対応。通常の診療との両立は大変ですが、お出かけができなくても平等に医療を受けられるようにと開院当初から続けられています。

様々な動物を診療する一般の動物病院やホテルでは、犬の鳴き声など大きな音が猫のストレスになることがあります。施設内に当たり前に猫しかいないという環境は、飼い主さんも気を使うことなく安心して通ってこられるそうです。
猫専門の病院というと、何か特別な症例に特化しているのかと聞かれるそうですが、谷口さんが目指しているのは「気軽に来られる普通の病院」。特に具合が悪くなくても、フィラリア予防のためだけに通ったり、ホテルに猫を預けたりすることができ、猫に関することはいつでも気軽に相談できる場所にしたいといいます。

待合室

病院では、保護猫の治療や里親さんとのマッチングも行っています。里親希望の方には、猫を飼う前から相談に乗り、どんな立場の人でも飼育環境を整えられるようにしたいとのこと。
「たとえ飼い主さんが一人暮らしでも高齢でも、万が一のセーフティーネットとしてうちが一つの選択肢になれば、安心して猫との暮らしを楽しむことができるはず」という谷口さん。日中仕事がある飼い主さんにも対応できるよう診療時間を20時までとし、猫を預かるホテルの方も他の病院より力を入れているそうです。
また、最近は病院の近くで猫が飼えるシェアハウスも始められたそうで、様々な形での猫との暮らしの場を創出しています。

保護猫掲示板

インタビューの最後には「高齢の猫を診察していると、つらい治療を受けさせたくないという飼い主さんがとても多いのを実感します。それは私も同じ考えですが、だからこそ一度は病院に相談しにきて欲しいです」というメッセージを頂きました。
病院に行くということで、無理に延命させられるのではと思う飼い主さんが多くいますが、治療はどこまで行うか、老後はどのように過ごさせたいかという希望に沿って、提案できることはたくさんあると谷口さんは言います。
猫の診療室モモでの基本方針は、なるべく最期の時までお家で一緒に暮らすことを前提としているとのこと。介護に疲れてリフレッシュしたくなったらホテルを利用してもいいし、飼い主さんや猫が無理せず楽に過ごせる方法を提案していきたいと語ってくださいました。

院長の谷口さん

猫と飼い主さんの関係は、犬に比べると「お世話してあげる」というよりも「お互いに独立した同居人」という意識が大きいように感じます。谷口さんも、そんな猫の人間との関わり方に惹かれているとのこと。
猫専門のサービスはまだまだ珍しいものとして扱われていますが、将来的には病院や預かり施設など、飼い主さんが気兼ねせず当たり前に利用できるような環境を整えていきたいと言います。
まずは需要の高い東京での開業となりましたが、将来的にはこうした猫専門病院を全国的に広げていければと今後の展望も教えてくださいました。

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