老犬のお散歩
2017.10.10 (老犬ケア)
お散歩が大好きで、若いころは「さんぽ!」というひと声を心待ちにしていたワンちゃんたちも、次第にお昼寝を優先したり、歩く速度が遅くなったりしていきます。
飼い主としては、愛犬の老いを感じて、寂しく思うこともありますが、ワンちゃんの体力や年齢を考えて無理をせず、いつまでも楽しいお散歩タイムを楽しみたいものです。
老犬になると、体調はその日によって大きく変わることもあります。また、天候や気温によっても、消耗する体力や気力は違ってきます。
ワンちゃんの様子や呼吸などをよく観察しながら、歩く距離や速度を調整してあげるとよいでしょう。
散歩にでたものの、疲れた様子が見られた時は、無理して先に進まず、思い切って帰りの途につくのもよいでしょう。ワンちゃんがもっと歩きたそうにしていても、帰りも同じ距離を歩かなくてはいけないことを忘れてはいけません。ワンちゃんの体力をよく見極めて、歩く距離を調整してあげると、ゆったり無理なく、楽しいお散歩が続けられるでしょう。
お散歩の途中に、日陰の休憩場所や、水分を取る休憩時間があるとさらに安心です。また、老犬は体温調整が苦手です。高温多湿の時間や、道路からの照り返しが厳しい時間は体への負担を考え、お散歩も含めて外出を避けるようにしましょう。特に小型犬は道路のアスファルトからの照り返しを受けると、人以上に暑さに耐えていることがあります。
気温が低い時期の散歩では、比較的暖かい時間帯を選ぶ、寒がりの場合洋服を着せる、家の中を少し歩かせるなどのウォーミングアップをして体を温めてから散歩に行くなどの工夫をすると、体への負担を減らせます。
お散歩ルートに階段や側溝、砂利道などがあると、今まではすんなりと登ったり避けたりすることができていても、老犬には急に難しくなることがあります。また、一度に長い時間を歩かせるのではなく、1日数回に分けて散歩にでかけると、外出の楽しみも増え、体への負担も抑えながらお散歩を楽しめます。
お散歩は歩きやすいルートを考えながら、飼い主もゆったりした気持ちで誘導してあげると、今までと同様に楽しい時間が過ごせるでしょう。
寝たきりになったら、散歩は不要と思われがちですが、ワンちゃんにとっては「いつも通りの規則正しい生活」を送ることが、快適な睡眠を促し、認知症の予防にもなります。
昼夜が逆転の生活や、夜鳴きなどを避けるためにも、抱っこやワンちゃんカートに乗せて、いつも通りのお散歩に出かけましょう。
外の空気や、匂いに触れることはとても良い刺激になり、すれ違うワンちゃんとは犬同士の会話を楽しむこともできます。
少しでも立てるのであれば、車や自転車の往来がない安全な場所で地面に下し、介助をしながら歩かせたり、地面の匂いを嗅がせたりすると、ワンちゃんにとっても、良い刺激になります。
ワンちゃんとのお散歩は、愛犬と同じ景色を楽しみ、同じ空気を感じる最高の時間です。
少しでも長く愛犬との散歩を楽しめるよう、工夫していきたいものです。
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