介護への想い かまくらげんき動物病院3 石野院長
2016.03.02 (老犬ケア)
2回連続でご紹介した かまくらげんき動物病院。
3回目の今回は石野院長に老犬介護についてお話をお伺いしました。
東洋医療を取り入れていることがよく知られているためか、他の病院ではもう対応が難しいと言われた寝たきりや認知症などの相談も多く受けることも多いという石野院長。
相談を受けた際に「もう少し早く、元気な時から治療をはじめられたら」と思うことが多いそうです。
石野院長はその理由を次のように語ってくださいました。
東洋医療は魔法の杖ではありません。
東洋医療で寝たきりや認知症になった愛犬を元のように戻すことはできません。
東洋医療の要諦は「養生」と言われる、愛犬の免疫力を高め、体の機能を維持していくことです。
だからこそ、寝たきりや認知症になる前に東洋医療を積極的に活用し、健康や体の機能の維持を目指すことが大切です。
老犬になると自然と体の機能は衰えていきます。 しかしその衰えはゆっくりであり、愛犬たちも言葉を話さないため、飼い主が注意深く見ていないと、気付きません。
仮に気付いたとしても、飼い主の多くは「まだ大丈夫だろう」と思ってしまいます。
そうして寝たきりや認知症など、深刻な状態になった時に、はじめて私たちのところに来るのです。でも残念ながら、それではもう遅いのです。
飼い主のみなさんには日々の愛犬の小さな変化に気を配り、おかしいと思った時にすぐに私たちに相談して欲しいのです。
そうすれば東洋医療的なアプローチも含め、取りうる選択肢があるかもしれません。
病気を治すだけが獣医師の仕事ではない、病気になりづらくすることも獣医師の大切な仕事なのだという石野院長の想いがこの言葉には込められていたのでしょう。
それこそが石野院長の掲げる中西統合医療の真髄なのかもしれません。
介護の世界も同様、より深刻になる愛犬の介護問題はどう介護するかよりも、どのように要介護状態にならないようにするかが大事なのではないか。
石野院長とのご縁で、私たちスタッフが頂いた気付きでした。
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