犬が体をこすりつけるのは?理由と受診の目安
2022.11.11 (老犬ケア)
犬が体を地面や飼い主さんにこすりつけるのはよく見られる行動のひとつですが、こすりつけるタイミングやシチュエーションによって違った意味があることをご存じでしょうか?
なかには病気や不調のサインが隠れている場合もあるため注意が必要です。
今回は、犬が体をこすりつける理由と疑われる病気について解説します。
■ 体をこすりつける理由とは?
犬が飼い主さんや地面に体をこすりつけるとき、どのような意味があるのでしょうか?
【甘えたいとき】
犬は甘えたいときや遊んでもらいたいときに飼い主さんに頭や体をこすりつけたり押し当てたりします。
この行動は、飼い主さんが大好きだという愛情表現でもあります。優しく声掛けをして、撫でてあげると喜ぶでしょう。
【自分のにおいを隠したいため】
初めて訪れる場所では、自分の匂いを隠すために地面に体をこすりつけて、自分以外の匂いをつけることがあります。
なかには虫の死骸や動物のフンや尿の匂いなど、あまりつけてほしくない匂いを付けることもあるかもしれません。
【満足したサイン】
ごはんや散歩の後に地面や飼い主さんに体をこすりつけている場合、満足したというサインです。
【においがなくなって不安】
シャンプーのあとに、室内のカーペットやソファーなどに体をこすりつける行動をとるときは、自分のにおいがなくなったことに不安を感じている可能性があります。
【かゆみや痛みがある】
かゆみや痛みがある場合、その場所を何かにこすりつける行動をとることもあります。
頻繁に体をこすりつけるほか、足で体を掻いている様子がみられたらかゆみや痛みを紛らわそうとしているのかもしれません。
次のような病気の可能性もあるため注意して観察しましょう。
・寄生虫
・マダニ、ノミ
・皮膚感染症
・アレルギー
・目、耳、鼻の病気
・腫瘍 など
足で掻くことができない背中は、体をあおむけにして床にこすりつける場合があります。
また、おしりを床にこすりつける場合、肛門腺の分泌物が溜まっている場合があります。
気になる症状がみられたら、一度獣医師に相談してみましょう。
◾ まとめ
犬が体をこすりつける行動には、本能的なものや感情表現など様々な意味があります。
行動が現れるタイミングやシチュエーションを観察することで、こすりつける理由がわかるかもしれません。
かゆみや痛みを伴う病気が隠れている場合は、早めに気づいて治療することが大切です。日頃から愛犬の健康状態を観察し、気になる点があれば獣医師に相談しましょう。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
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