犬の目薬の差し方 上手に差すコツとともに解説
2022.10.25 (老犬ケア)
老犬になると目の病気にかかりやすくなります。
予防や治療の一環として目薬を使う機会も増えてきますが、目薬が苦手な愛犬に苦労している飼い主さんもいらっしゃるかもしれません。
犬は正面からのぞき込まれたりするのが苦手な動物で、目薬を差すときはコツが必要なのです。
今回は犬の目薬の差し方について、上手に差すコツとともにご紹介します。
■ 老犬になると増える目の病気
老犬によく見られる目の病気には以下のようなものがあります。
・結膜炎
・角膜炎・角膜潰瘍
・眼瞼腫瘤
・白内障
・緑内障
・ぶどう膜炎
・ドライアイ
症状の進行を遅らせるもの、合併症を予防するもの、眼球を乾燥から守るためのものなど、目薬の目的は様々です。症状によって処方される目薬は異なりますので、必ず獣医師の指示に従って使用しましょう。
■ 犬の目薬の差し方と注意点
【目薬の差し方】
1.犬を後ろから抱きかかえて、動かないように保定する
2.後ろから手をまわして犬のアゴを軽くおさえ、上を向かせる
3.反対の手で目薬を持ち、小指側の残りの指でまぶたを開く
4.目薬の容器が犬の視界に入らないように、目尻から差す
5.しばらく上を向いた状態をキープする
コツは、後ろから目薬の容器が犬の視界に入らないように差すことです。 正面から差すと、犬にとって恐怖心やストレスにつながります。
【注意点】
暴れると危険なので、必ずリラックスした状態で行いましょう。
容器内に雑菌が入らないようにするため、目薬の容器の先が愛犬の眼や毛に触れないようにします。
また、2種類以上目薬を差す際は、5分以上間隔を開けてから差すようにしてください。
■ 犬が目薬を嫌がったら?飼い主さんにできるコツを紹介
【無理に固定しない】
嫌がる場合は無理をしないでおきましょう。押さえつけたことが嫌な思い出となり、目薬嫌いにつながることもあります。
【目薬を温める】
冷蔵庫から出したばかりの目薬を使用すると、冷たさに犬が驚いて目薬を嫌いになってしまう可能性があります。事前に容器を手に握り、少し温めてから目薬を差すようにしましょう。
【褒める】
優しい言葉とスキンシップがやる気につながることがあります。頑張ったときはしっかり褒めておやつなどご褒美をあげるのも効果的です。
【目薬に慣れさせる】
初めて目薬の容器を目にすると、どんなものかわからずに怯えてしまうものです。日頃から犬の目に入るところに置いておき日常的に目にするだけでも恐怖心が和らぎます。
◾ まとめ
老犬になると目の病気が増え、目薬を差す機会も増えてくるかもしれません。目薬が苦手な犬には、怖がらせない工夫をしてあげましょう。
目薬は治療だけでなく眼病予防にも役立ちます。飼い主さんも愛犬も、普段から目薬に慣れておくことで、必要なときに慌てず使用することができます。
コツを知って、愛犬に負担をかけずに目薬を使いましょう。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
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