「犬が嫌がる音とは?対策とともに解説」。【老犬ケア】

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犬が嫌がる音とは?対策とともに解説

2022.07.05 (老犬ケア)

顔をしかめる老犬愛犬が特定の音を嫌がったり怖がったりすることはありませんか?
犬の聴覚は優れているため、人間よりも音に敏感に反応すると言われています。愛犬の性格や経験によって嫌いな音は違い、音に対する反応もさまざまです。

そこで今回は、犬が嫌がる音について、音に対する反応や対策ともに解説します。

■ 犬が嫌う音とは?

一般的に犬が嫌うと言われている音をいくつかご紹介します。

【お腹に響くような強い振動を伴う音】
「雷」や「花火」は音に加えて、光や気圧の変化、振動、静電気の刺激も怖がる原因となります。
ストレスや不安が強くなると嘔吐や下痢などの体調不良を起こすことも。症状がひどいときは、早めに動物病院を受診してください。

【自然界に存在しない音】
普段の生活の中でも、大きな音を伴う家電や電子音などは注意が必要です。

・金属音などの高音
・トラックやバスなどのエンジン音
・掃除機
・目覚まし時計
・ドライヤー
・インターホン
・電話の着信音
・工事の騒音

これらの音が長時間鳴っている場合、犬は非常にストレスを感じます。

【正体がわからない音】
大きな音の他にも、出どころが分からない音を嫌がることがあります。
マンションのエレベーター音や、部屋の中からは見えない廊下での足音や話し声、散歩中暗闇から聞こえてくる人や犬の声などは、不安感やストレスを感じさせてしまいます。

■ 嫌いな音に対する犬の反応は?

犬が嫌いな音を聞いたとき、以下のような行動がみられます。

・唸る
・吠える
・逃げる
・隠れる
・震える
・息が荒くなる
・よだれを垂らす
・尿を漏らす

また、強いストレスを感じると、パニック状態に陥ることもあります。

■ 老犬になってから嫌いになる音も

若い頃には平気だった音でも、以下のケースのように老犬になってから苦手になることがあります。

【視力の低下によって正体がわからない音】
以前は何ともなかったのに敏感に反応したり嫌がったりする音がある場合、視力が低下している可能性も考えられます。これまでは音の正体をはっきりと視力で確認することができていたけれど、視力の低下によってその音に関する情報が減ってしまい恐怖を感じるのです。
また視覚からの情報が減ることで音が鳴るタイミングが予測しにくくなることも怖がる原因のひとつです。

【嫌な経験と結びついた音】
犬は嫌な出来事と音を関連付けて覚えてしまうことがあります。
例えば、掃除機を怖がる犬に対して、反応を面白がってわざと掃除機を近づけた場合、恐怖心を煽られてトラウマになってしまい、「音を聞いただけ」もしくは音が出る前の「掃除機を見る」という段階で嫌がるようになることがあります。

■ 音を嫌がるときの対策

愛犬が音を嫌がったり怖がったりする場合、どのような対策をとればよいのでしょうか?

【事前に声掛けをする】
「今日は花火大会があるね」「掃除機を使うね」などと声をかけてあげるとよいでしょう。音と飼い主さんの行動を覚え、危険な音ではないことを理解することもあります。

【音を聞かせないように配慮する】
掃除機やドライヤーを使うときは別室に移動させる、工事の時間は遠くまで散歩に出かける、花火の日はシャッターを閉めておくなど、嫌いな音から遠ざける工夫が大切です。
電話や目覚まし時計などは飼い主さんが音を小さく設定しておくのも良いでしょう。

【音に慣れるトレーニングをする】
嫌な出来事と関連付けてしまった音は、良い経験で上書きさせることで克服できることがあります。苦手な音が流しながら大好きなおやつを与えるなど、犬が喜ぶことをするという方法です。
その際、最初は最小の音量から始め徐々に音のボリュームをあげていくことが重要です。少しでも怖がるそぶりが見られたら、もう一度音量を下げて繰り返し練習しましょう。
愛犬の性格や状態、音への反応性などから、やり方に工夫が必要ですので、行動療法のできる獣医師に相談して行うとよいでしょう。

【いつも通りに振る舞う】
愛犬がパニック症状を起こしていても、落ち着いた態度でいつも通りに振る舞うことが大切です。
飼い主さんが一緒に怖がったり、怖がる愛犬を叱ったりせず、いつも通りに愛犬に接することで愛犬の心も落ち着きます。

◾ まとめ

犬は聴覚が非常に発達しているため、飼い主さんが気づかないうちに音からストレスを受けている場合があります。愛犬がどんな音にどのように反応するかなどを把握し、ストレスを少しでも緩和してあげることが大切です。
視力が低下した老犬は、以前よりも音に敏感に反応することがあるので特に配慮してあげましょう。強いストレスによる体調不良を起こしたら、早めに動物病院に相談することをおすすめします。

(医療監修:獣医師 先崎直子

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