元動物看護士が考える老犬との向きあい方
2016.07.26
元気に走り回っていた愛犬も7~10歳あたりになると人間と同じように年を取り思うように動けなくなります。
犬の寿命は短いので、私たち人間から見ると本当にあっという間に時が流れているように感じるのではないでしょうか。
愛犬が老犬になったとき、私たち飼い主はどのように向き合えば良いのでしょうか?
今回コラムの筆者である元老犬看護士が考える、老犬との向きあい方を考えてみたいと思います。
老犬に近付くと、寝ている時間が長くなる、周囲で物音がしても気付かない、食欲が落ちる、固い物が食べづらい、目が白く濁る、おしっこが我慢できない、足取りが重い、毛ヅヤが悪くなる、白髪がでてくるなどの変化が現れてきます。
目に見えない部分の衰えも起こります。腎臓や肝臓、心臓の機能が落ちてくるのです。
しかしこれら体内部の衰えは、なかなか気付きにくいものです。シニア期(7歳頃)を迎えたら、動物病院で年2回程度の健康診断の受診をおすすめします。
このような症状が出始めても、いきなり老犬扱いする必要はありません。
普段通りの生活を送って構いません。
早くから、飼い主が何でもお世話する生活に慣れてしまうと、逆に老化を早める原因にもなります。老化の症状が出始めたら、愛犬の小さな変化を見過ごさないよう、飼い主が注意深く観察するよう心がけ、必要な対応をとるようにしましょう。
具体的には、
シニア用のフードに変更する、
ドライフードをお湯やスープでふやかす、ウェットタイプに変える、
トイレにまめに連れて行く、
家具の配置を買えない、
周りに障害物を置かない、
体調が思わしくない場合、予防接種の免除・種類の変更をする、
などがあります。
老犬は若い頃よりも、日々の体調変化が大きくなります。
昨日まで元気だったのに、今日はグッタリなんてことも珍しくありません。
今までできていたことができなくなって、戸惑っているのは飼い主以上に犬自身です。
きっと歯痒い思いをしていると思いますので、愛犬の気持ちを汲み、あわてずに対応することが大切です。
穏やかな態度で接し、失敗を怒ったりしないようにしましょう。
これからは老犬のペースに合わせることになります。
一人で思い詰めず、周囲の助けを借りながら、上手に介護生活を送りましょう。
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